「ファイアパンチ」の鬼才の2作目ですよ。週刊少年ジャンプに連載だそうで。
[『チェンソーマン』|集英社『週刊少年ジャンプ』公式サイト]
1話を読むことがデキますどうぞ。
前作「ファイヤパンチ」もそうでしたが1話のインパクトは同様に大きかったです。
父親の借金を返すべくデンジは相棒のポチタといっしょにデビルハンター業に精を出してますがヤクザに騙されてピンはねされてるのでお金がたまりません。
腕のあるデンジはデビルにとってはじゃまになってヤクザに裏切られてデビルに殺されてしまいます。そこでポチタはデンジの心臓となり、めでたくチェンソーマンが誕生するのです。
登場人物が全員バカのジョジョシリーズ、あるいはHUNTERXHUNTERシリーズ。この2作は異能力を持つひとたちの知力と能力を活かした殺し合いですが、本作ではバカが無軌道と本能に従った行動をとる。それでいてバカなりに残虐、バカだから騙される、バカだから殺される、バカだけど殺すと、すべてのバカがバカなりに殺し合うという展開になっております。
思い返してみれば前作の主人公も無敵のバカだった。バカのジャンルがちがうけどバカだった。共通点は愛されバカということで。
その後も敵味方という概念もあやふやになるくらいバカが登場する。敵のデビルはバカだし、デンジくんはじめセリフのある登場人物もバカ。天才なのにバカ、インテリなのにバカ、賢者なのにバカと。
すごいスケールで卓越した描画能力のわりに、低予算の日本ホラーみたいなな質感の背景や世界観。前作もそんなところあったな。今回のほうがより日本ホラーっぽさある。すごい描画力で日本のスプラッタグログロ低予算ホラーを描き込んでいる感じ。ウエットなのかな。
バカが唐突に出てきてバカをするのでリビドーの赴くままに描いておられると勘違いしがちですごく精密に展開している。
と、ここで懸念すべきは後半まったく覚えてない「ファイヤパンチ」です。本作はスケールがインフレしたしなんだかいろいろと宇宙規模のクライシスにまで達したきがして「うへえ、70年代80年代のダイナミックプロかよ」って感じになって飽きたんすよね。針のふりきった極限はありきたりになる。このパターン。
今回もそのパターンがあるのかないのかわかりませんがとりあえずまだおっかなびっくり様子見してる感じではあります。1巻は120%楽しかったし、なんとなれば前作の1巻は超えてるんですけどね。