2019年03月23日

かぐや様は告らせたい 14 ?天才たちの恋愛頭脳戦? 赤坂 アカ (集英社)



2019年1月のアニメ放映に合わせての13巻発売時にもすげえと思ってましたが、あのあと14巻発売までに、実写映画が決まり、スピンオフ2種が同時発売になり、おまけにアニメの主題歌を歌う鈴木雅之氏まで話題になり、シリーズ累計500万部を突破するという押しも押されぬ一枚看板になりました。
そしてそれらは同時に想像を絶するプレッシャーとなって作者に襲いかかっているわけです。とくに自身の作品のスピンオフってどういう気持ちになるんでしょうかね。

うん、恐ろしいわ。それを200%で応えて、14巻見事にクライマックスだもん。このまま最終巻でもすばらしいマンガだったといえる。

ネタバレ上等で書かせてもらうと14巻はタイトルだったのです。そしてタイトルを超えた瞬間にもっとも感じ入ってしまった。

「俺にはお前に告らせるより/お前と付き合うより/切実で重大な願いがある」


これっす。ややとってつけたことですがこれは本当にそうだったし予想を超えてきたなあと。

そしてそして!

「親切なご案内 この次のページからしばらく続いたシリアスの揺り戻しで だいぶ頭の悪い展開が続きます」


ですよ!

実に、14巻では半分がシリアスで残りがこれまでで最大の頭の悪い展開です。しかもそれがその「シリアス」から地続きなのですよ。全部「これまで」が関係あってなおかつそれが「この先」にもつづいていきます。すごい!

お笑い専門用語で、同じことを繰り返すのを「テンドン」といいます。天丼ですね。調べたら天丼の海老天はだいたい2本あるのが語源だそうです。

本作のシリアスからの頭悪いの揺り戻しの天丼は多いです。5巻の花火大会回の初シリアスからはじまっての頭悪いに戻してまた通常営業という感じ。

今回はそのボリュームといい内容といい特上で特盛の天丼ではありました。単行本3巻つかってのシリアスと頭悪いでしたからね。最長最大で最高です。

そうなると「この先」ってあるのかと。あるんだろうなあ。そこに対しての不安はあまりないんですけど。それもまた天丼な感じになるんだろうけど、その天丼をおれは楽しむことはできるのかなあと。そっちの不安はある。


おまけー



アニメが超デキがよいのですよ。そういう話をとうとうと書きたいのでそういう趣旨で。
原作を知っているアニメというとポイントは声優のキャラとのマッチ具合よね。これがアニメをさきに知ると問題はない。メイドインアビスなんかはもう最初からナナチの声は井澤詩織さんみたいな。

「かぐや様には告らせたい」はPVみてた限りでは違和感はあった。ただ、3話ともなると、「ああもうこれしかないな」と。全キャラ完璧。100点満点。うん、もちろんおれ主観だけどさ。
それどころかギャグの演出や間とかも完璧かと。演出もスタッフも演者も完璧だと思う。

よってすごい気に入ってるんですよね。だからこれを書いている時点で残り2話ですが、最近は、本編を放映の次の日にみて、You Tubeの外国の反応のアニメのリアクション動画をまとめたのをみて、そのあともう1回本編をみるという。
外国人は反応がピュアでオーバーだからみてて楽しいのよ。とくに名物のアネキがときおりキュンキュンのラブ展開のときの乙女の顔がいいんだ。
だから14巻読んでても2期3期とつづいて、ここになったとき最高潮の乙女な顔になってるのと、その後の展開で吐くほど笑ってるのを想像したり、「みたい」と思ったりもしてるんだ。これって恋?ってなもんでよ。

たぶん、上記の通り5巻の花火大会を最終回にぶっこんでくると思われますし、それを想像しただけでちょっと泣けてきますし、アネキの顔もすごいみたいんだもん。

そして2期以降もたのむよ。天体観測の「ハレー」とか、もっといえば14巻、文化祭編はまるごと劇場版でみたいくらいだ。いや、TV版じゃないとダメだ。アネキのリアクションがみられないから。そして必ずやアネキは涙するだろう。おれは原作で号泣で本編で号泣でアネキの涙で号泣だよ。

あと、スピンオフは正直もうちょっとがんばれ。(両方とも)



posted by すけきょう at 22:43| Comment(0) | コミック感想 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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