今年はまあおそろしいくらいのいきおいで「鬼滅の刃」が売れましたね。命を削って作った原作を命を削ってアニメ会社がアニメ化すると恐ろしいくらいの相乗効果が起こるってことですね。アニメは最近恐ろしい。
とそういうことで実は長いこと放置していた短編集。17巻と同時発売しました。18巻が発売される手前に「鬼滅」不足で手にとって読んだのでした。そして思い出したわ。
そういわれてみれば「鬼滅の刃」ってけったいなマンガだったなあと。
鬼滅の刃 10 吾峠 呼世晴(集英社ジャンプコミックス): ポトチャリコミック http://sukekyo.seesaa.net/article/457744775.html?1520505284
お嬢様が大人買いでいっきに9巻まで揃えたのを読んで10巻はおれが買ったなんてありますが、そこでも言及してますが、3巻までは非常に不思議な手触りのあるマンガです。
それを思い出したのが本作です。あたりまえですね。鬼滅の連載前に描かれたものですから。
鬼滅の刃のベースとなった「過狩り狩り」からはじまり全4作。
異形の戦いがあり、これらの作品のすべてが鬼滅の刃にリンクしてるし一部キャラも重複している。鬼滅の刃のそれぞれの作品の最初の一滴のようなエッセンスに溢れていて、とても興味深い。
それでいていい意味のこなれてない荒削り。鬼滅での加工がない、ストレートな混ぜモノなしの原酒ですね。すばらしいです。非常に読み応えあります。いっときの青林堂の「ガロ」やいっときのコミックビームに載ってるようなにおい。
そう考えると、前記の10巻までの鬼滅の刃を読んでいたときも、「なんでこんな変なマンガが人気なのかよくわからない」そういうノリはいまだにあるよね。
久しぶりに「へんなマンガ」を読むことができておもしろかった。鬼滅の刃の現在のノリとは随分ちがうけど根底に流れる同一人物の影を思いつつみるとおもしろい。
んま、そもそもでいうと、吾峠呼世晴って変なペンネームだよなあ。「ごとうげこよはる」だもんな。でも、いまGoogle 日本語入力で一発変換できる。そういうことだよ。