にゃーの恩返し 〜2人と1匹のウチごはん〜 1 [ 山崎 紗也夏 ] - 楽天ブックス
ベテランさんです。久しい方です。正直に書くと献本です。
同棲しているふたり。飼い猫1匹。ふたりは夜勤と昼勤なので普段は会ってない。そいでもって毎週火曜日は自炊の日って決めてる。予算は1000円。でも、その料理は変身した猫が作ってる。それをふたりはお互いが作ったものとして食べる。
そういう変則グルメマンガ。
ベテランだけあって様々な仕掛けが施してある。
冒頭、捨て猫を拾って初めて出会うふたりの馴れ初めが毎話イントロとして続く。1巻ではその回想がまだ終わってない。
生活スタイルも文化もちがうふたり。同棲しているのにすれ違っている関係。
料理作るシーンと食べるシーンがメインでドラマの孤独のグルメ的ではあるが、予算ふたり分で1000円で料理ではなくて炊事ってところもミソ。毎日の生活の中でなおかつ栄養バランスに気を使い、段取りも含めて3品4品作っており、なおかつ猫が作っていることもクローズアップしている。同棲女の服をみつくろって買い物にい部屋着の下着みたいので行ったりする。玉ねぎや長ネギが苦手だけどがんばって切ったりもする。
料理も和洋中バラエティに富んでいるしオーソドックスからちょっとアレンジしているし、率直に美味しそう。食材の使い回しが料理というより炊事な感じ。
作るシーンと食べるシーンもテンポ良しで読ませる。
しかも、同棲前と同棲中の過去現在のドラマもちゃんとループしてなくて進行してるんだよね。
猫を拾うのに同棲するまでがドラマチックだし、プチネタバラシだけど1巻が終わってもまだ同棲がはじまってないんだよね。
そして現在進行系のドラマでも動きがあるしなあ。
まあほとほと職人の仕事だねえ。
料理美味しそう、猫かわいい。化けた猫娘も同棲女性に似てるも野性味プラスの芸の細かやかさ。
そう、全てに渡って盛りだくさんの幕の内なのに芸が細かいのよね。そこがすばらし。キレイに毎回24pの話に収納されていて精密なパズルのようじゃ。
2巻も買います。
↓ここで読めます
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