2024年07月18日

LV1魔王とワンルーム勇者 toufu (芳文社コミックス FUZコミックス)

Lv1魔王とワンルーム勇者 1 (芳文社コミックス FUZコミックス) [ toufu ] - 楽天ブックス
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[新品]◆特典あり◆Lv1魔王とワンルーム勇者 (1-11巻 最新刊)[描き下ろしアクリルキーホルダー付き] 全巻セット - 漫画全巻ドットコム 楽天市場店
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最近はアニメをみるマンなのでアニメをみる。わりにたくさんみてると思う。
アニメをみて気にいったら原作にあたる。アニメの多くはマンガを原作にしてる。そのうえでアニメ化するということは、理論上は人気がありおもしろさがありアニメ化するクオリティが担保されているということになる。
なのでアニメでおもしろい場合、原作は安心して読むことができる。
本作もこのパターンを踏襲しているもので、ずっと楽しかった。
先日最終11巻が発売されて終了した。アニメの方は2023年放映されていたので1年経っての終了。

勇者一行が魔王を倒して10年。7回の生を生きる魔王が復活する。ただし、レベル1のちびっことして。
すぐさま勇者に会いに行ったら、10年の間にいろいろあって勇者はワンルームで飲んだくれて腐っていた。
ほっとけない魔王は勇者とワンルームに暮らすことになったのでしたと。1巻1話でタイトルは回収されています。

勇者との最後の戦いのときは3つ目で蛾の羽がはえたオス状態だったけど、お子さま体型でセーラー服を着ていて、買い物に行くなどのときはそのままの服のまま下乳+へそ丸出しで女子高生体型に変身もできる。

「…お前ってさ、男…なんだよね?」
「…そんなこと どっちでもよいではないか?」
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こういう名シーンを挟みつつ、勇者の魔王のラブコメ風味でワンルームと、勇者のかつての仲間や、魔王軍の四天王的なのくわえつつ展開するってテンプレートになってるのかと思いきや、残り半分はほとんどワンルームにいないってことになっている。ありていにバトルマンガになっていく。
それはアニメ放映分からより苛烈にはなっていくね。
そいでそのまま必要な過程を踏襲し、すなわち王道展開で大団円を迎える。最近流行りに思える、エピローグたっぷり型でいい余韻。

本作の最大の特徴は絵だ。
スクリーントーンが最小限で、あらゆるものをペンでガシガシと書き込むタイプで、一見、ざらっとしてみえるが、精緻。とくにバトルシーンにはすごく描き込んでいる。どのシーンも一定のトーンで描き込んでるタイプとはちがい強弱濃淡がかなりはっきりしている。
たぶん、いまどきはここまでくっきりと分けて描いておられる方は少ないと思われる。画材はアナログだとは思うのだけど、そこは自信はない。
この描画は非常にアーティスティックな手法ではある。
インパクトを読者に与えたいところは特に強く与えることができる。シンプルにいえば、印象を強く与えたいときは大ゴマで描くじゃないですか?それと同じこと。絵の密度や緩急により読者の感情をコントロールする方法。最近は散漫な印象を与えるのと、PC処理で各種仕上げがスムーズになってきたので流行ってないすね。
このマンガのアクションは異様に記憶に残る。そいで読み返すとあのときの記憶にある苛烈なアクションとギャップがある。こんなだっけか?って。でも、読み終えたら、記憶にはその大迫力が戻ってる。
各キャラもいきいきと描かれてて、それぞれ「らしい」動きとセリフ。さまざまなモンスターや細かい背景も起伏に富んでて何度読んでも飽きない。
「楽しんで」などとはとてもいえないけど、読者を楽しませようという思いに溢れていて描かれておりすみずみまで味わい尽くすことができる。
シンプルに作者の筆に乗せた熱量がダイレクトに伝わる作風なんだよ。だから、読者にもダイレクトに迫力だった記憶が残る。
昭和時代に雑誌のアオリによくあったコピー、「熱筆」ってやつだ。
読んでいるあいだは毎週毎週一日千秋の思いでジャンプの発売日を待ち望んでいた少年の気持ちになったよ。(なおアニメもその熱を魂をうまく受け継いでいたと思うぞ)
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これがマンガの持つ魔法だ。この瞬間を味わいたくて、思い出したくて、無職で金がないのにマンガに金を使うのだな。

Lv1魔王とワンルーム勇者 11巻 (FUZコミックス) - toufu
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posted by すけきょう at 15:46| Comment(0) | TrackBack(0) | コミック感想 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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