2024年08月06日

日陰に迷う なまえれんらく ワニマガジン社 成年コミック

成年コミックです。
書影みるととても買いやすそうなものですが成年コミックです。

だから成年になったら買いましょうね。

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7篇収録されてます。成年コミックレビュー的な解説を先にします。
女性は少女。一番年上でも20代前半すかね。セックスに積極的な傾向。無理矢理はない。むしろ少女のほうからガツガツくる。薄幸な感じ。
男性はおっさんが多いです。しょぼくれたおっさん。でも、やることはやるおっさん。無理矢理はしない。一応拒みつつも性欲に負ける系。好きなシチュです(私見)。

変則プレイはほぼなし。1対1。恋の鞘当て要素もなし。無理矢理もなし。痛いのもなし。唯一、「コーポ初春203号室にて」は寝ている男性に少女がバレないように逆レイプするってのプレイはあります(とてもエロかったゾ)。

本作の大きな特徴は、プレイの場所が変則なことです。特殊な場所が多い。

肉屋の解体所、下水道にある娼館(というか娼婦が住んでる)、町内放送をする放送室、ダンボールハウス、家と中華料理店の間の路地、コーポ初春203号室、廃屋

かようにバラエティに富んだ場所でいたしております。青姦ってないんだな。書いてて思いました。ただダンボールハウスも路地も廃屋も外っちゃ外ですし、読後はそういうイメージが強かったので意外でした。
肉屋とか娼館やダンボールハウスなど、不衛生で退廃的な場所が多いです。エロと背徳と不衛生は親和性が高いってことですね。また、アングラやタブー方面の意味合いもありますね。肉屋なんかもろそうだし。
そんな湿度の高い臭そうなロケーションでいながら、暗さや淫靡妖艶って感じがなくてどことなく陽性なのは作風ということになるんでしょうかね。作者はどう思ってらっしゃるかわからんけど、おれは女性やセックス描写が明るいことはとても好ましいです。淫靡なのもいいっすけど。

あと描画。女性器描写が鮮烈でした。隠しも大きくないからとくに思いました。
女性器って股間にぽっかり空いた隙間にラグビーボールをはめてまわりに砂で塞いだような形してるなあと。アーモンドカステラみたいに表面にあり、そも膨らんだ半円の真ん中に「お楽しみ」ゾーンがあるなあと。だから「もりまん」なんだし、太ももの付け根がペコンと凹んでいる。
そんなことは動画などあらゆる種類が検索一発でみられる現代社会でなにをかいわんやというところですが改めてそう思いました。こう「改めて」そう思えることがすごいなと思ったんですよ。
マンガという個人作業の割合の多いメディアの優れたところは、主観や強調をセンスやさじ加減でどこまでも強調したり省略できるところがあります。
その結果、作者の思いや気持ちがダイレクトに伝わりやすい文化ではあります。
もうちょっと究極で雑に言い切ると、マンガは「わかりやすい」メディア。同じ個人作業の小説などの文筆より絵がある分ダイレクトにわかりやすい。また読者層がよりわかりやすさを求める。子供向けからはじまって紆余曲折ありながらもいまも子供が最大のターゲットであるから。だから、いまじゃずっとマイノリティではあるけど「マンガなんてガキ向けのもの」って方もあらゆる年代層にいます。一子相伝で伝えている家系があるからです。
だからわかりやすく伝わった。
やや、はしたない表現ですが「まんこってこうだった」と思い出す感じ。恥骨の手触りとか、足の付根の凹んだところとかな。昔過ぎて忘れかけてたけどフラッシュバックした。そういう意味での鮮烈だったのです。

さっぱりした絵柄ではありますが、こってりじっくりと性描写も描いてますし(前記のように場所描写もこってりじっくり)、男女性器の描写がリアルでしっかりしてます。男性は曲がってるの多いですね。多く見受けられるファンタジー性器のファンタジーセックスでない感じ(それはそれで好きですが)。おっぱい描写はあっさり気味でしょうかね。

どれもハッピーエンドにならなそうな話ばかりですが、さしあたっては愛し合って気持ちよくて幸せだ!ってエンドです。大きくて重要なテーマですね。
個人的には「せがきの座敷」のふたりにとくに幸せになってほしいです(1番大変そうですが)。

https://www.amazon.co.jp/dp/486269988X
https://books.rakuten.co.jp/rb/17876490/
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posted by すけきょう at 23:54| Comment(0) | TrackBack(0) | コミック感想 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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