ホイホ・ホイホイホ(1) (ムービーナーズ) [ ほしつ ] - 楽天ブックス
あたくしは生きるにあたり1番大事なものは笑いと思っております。
ただ長く生きるほど笑えないことばかりでどんどん笑わなくなっていくななんて発見もあったりしつつ最近はあまり笑っていません。
マンガでもテレビでもネットでも。
とくに笑わせることを至上目的にしてるギャグマンガ自体で笑えなくなり気味なのでギャグマンガが好きなものには辛い日々です。
あるいはそれはあたくしの感性が鈍く硬く小さくなったから笑えなくなったのかもしれないと思いはじめてきていますが、人間は自分のことをタナにあげてしまう生き物のなので(もしかして生き物全般がそうなのかもしれない)世界が悪いと思いこんでいます。草間リチャード敬太がいま全力で「ひき肉です!」をしたらあるいは!
いやまあ戯言にしては長くなった。
本作ギャグマンガでとてもおもしろく何度も声を出して笑いました。もうそれだけでノーベル平和賞です。
JKの昆布川さんは突然超能力を使えるようになります。そして友達2人とトリオでドタバタほがらかギャグマンガライフを繰り広げるというシンプルなあらすじになっております。
3話の部活動勧誘あたりから急加速がついてきます。こんな部活動誰も思いつかないって奇天烈な部活に勧誘されるんですよね。
「なんでもあり」っていい言葉ですよね。マンガにこそふさわしい言葉です。毎話超能力がちがうしシチュエーションもちがいます。JK3人組が出てくるのはいっしょです。
ギャグ未満の日常系クスクスマンガってジャンルあるじゃないですか。女性しか出てこないマンガ。それはそれでおもしろいし需要があるのですが、そのジャンルがあったからこそギャグマンガは衰退していき、皮肉なことにそれがあるからギャグマンガは命を繋いでいたと言えるのかなとも思うのです。
女性の可愛らしさによって繋いでた時期があるんですよね。死語になりましたが、萌えですね。萌えマンガ。懐かしいですね。
萌えマンガといえばJK。JKといえば萌マンガって、JK3人出しておいてこんな「なんでもあり」な純ギャグにできるなって素晴らしさありますね。昭和ギャグなんですよね。しかも、平成よりちょっと前の。そこらへんの「なんでもあり」がいい。令和にチューンされてはいます。
それでいて7話がまたちょっとその日常系JKマンガらしさもあったりして巻の終わりを彩るにふさわしいちょいほんわかがあったりな。
なおかつコミックおまけの描き下ろし2本立てがまた最高という。最後にドーンと笑いました。
よくできたゲラゲラ笑えるギャグマンガです。お笑いの価値観や基準があいまいで毎分毎秒移ろいで行く昨今で、笑うより不謹慎だのなんだので目くじら立てる阿呆が多い昨今です。でも、だからこそ、笑いが貴重だし、なんとなれば笑いこそがその突破口になると思うのですよね。というか突破してくれって祈念すらしています。
と、そういうことをこのマンガやお笑いに託すのはちがうのですが、でも、笑えたのでありがたい。また笑いたい。そういうことを考えました。
(笑いのツボや価値観はひとそれぞれだからあくまで「おれの場合」ってこともいちおう書いておきます)

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