2025年11月28日

ビバリウムで朝食を 道満晴明 秋田書店

ビバリウムで朝食を 4 (チャンピオンREDコミックス) [ 道満晴明 ] - 楽天ブックス
ビバリウムで朝食を 4 (チャンピオンREDコミックス) [ 道満晴明 ] - 楽天ブックス

道満晴明はやはり闇雲に買うべし読むべし。
全4巻。
少女3人組夏休み町の七不思議を解明しようというはじまりからの冒険ストーリー。
いかにもなジュブナイルから、誰もが予想だにしてない展開になり結末になる。こういうのも「いかにも」ではあるんだけどね。そこは「ヴォイニッチホテル」「バビロンまでは何光年?」の道満晴明氏なのです。「いかにも」の「いかにも」の「いかにも」がちがうのです。

あ ども。突然のネタバレごめんなさい。ネタバレしないとあとは買うべし読むべし以外の書くことがなくなるので。

クトゥルフ神話ってありますよね。H.P.ラブクラフトが書いた小説です。ラブクラフトが作り上げた世界をいただいて他作家もその世界をベースとした創作を発表されるというやつ。代表作は「這いよれ!ニャル子さん 」とかね。SAN値ピンチSAN値ピンチ。
本作もそれなんですよ。元ネタというのもちょっとちがいますし、世界観をそっくりいただいたわけでもないです。エキスをいただいたというかな。そこがいいんですよね。

上記からあらすじを進めていくと、3人組の主人公ヨキは七不思議のひとつノッポマンを発見して尾行します。彼は探偵で未来からきて不思議な道具を操ります。名前はライモンです。
unnamed5.jpg
主人公らの世界ではオバケが普通にいる世界で、ヨキに接触し彼女に鍵を渡しました。彼女はそのオバケに「Q」と名前をつけました。
unnamed2.jpg
んー、伏せ字とかでぼかすのキライなのでズキョンと書きますと藤子・F・不二雄ワールドを「引用」し「継承」してるんですね。
でも、本作には安易なパロディがない!
って言い切れるか微妙なんですよね。それくらい深く複雑に謎に混っているんですよね。でも、まあ、「安易」はないと思います。
たとえば、藤子・F・不二雄大全集をすっかり揃えておられる方や(古本屋はなぜかドラえもんばかりあるよね)、カイロソフトの「ドラえもんのどら焼き屋さん物語 」に登場するネタが全部わかるひとなら、おれにはわからないかもしれないあのネタこのネタがわかるのではないかと思うし、おれは大嫌いな言葉だけどこの場合これしかない「考察が捗る」ってやつも進もうもんです。

たとえば、キャラの名前の意味があるように思われます。ナイショ道具を駆使するライモンというAIでできた存在とかね。あとQと名付けられたオバケとか。
unnamed1.jpg
で、このキャラ。最後の最後に「あっ!」って声が出た。そういうことかって。

かような仕掛けの数々が全てはわからないのがややもどかしい。
でも!それでも藤子・F・不二雄検定2級くらいのおれでもすごいおもしろいです。

そして話は難しいです。ネタバレありでもあらすじを説明するのが難しい複雑な構造になっています。

なぜなら藤子・F・不二雄を下敷きとしてのハードSFって作りになってるんですよ。えーと、最後の方に「大いなる存在」みたいのが出てくる系統の。壮大な。

しかも本作の『藤子・F・不二雄』 はかなりな構造になっててさ。この記述自体がもう踏み込んだネタバレになってるかもしれないけどさ。

藤子・F・不二雄といえばSF(すこし・ふしぎ)ですが、さしずめ本作は「HSF」ではあるんですよね。ハードとエッチのHね。

そこが道満晴明というとそこまでなんですが、本作はなんていうかわりに抑えめにできたと思うのですが(ジュブナイルなんですから)、少女も大人もバンバン脱ぐんだよねえ。まあ、本家も裸を厭わないタイプだからなあ。とはいえだよ。アニメ化とかさあ。狙えるじゃん! 惜しいじゃん。マンガ読まないけどアニメをみるやつに道満晴明氏のすごさを思い知らせたいのに。
解体インパクトドライバーって身体のパーツを自由に取り外しできるナイショ道具で巨乳のおっぱいをはずして付け替えたりしてるんですよねえ。そこが道満晴明なんですけどねえ(成年コミック時代よりファンです)。
いや、おれも、バンバン脱いでる方がうれしい方だけどさ。今回はちょっとなあ。意味のある脱ぎも多いんだけどさ。

そして藤子・F・不二雄氏があらゆるSFやマンガ他に敬意を払って要素を取り入れてるように本作も藤子・F・不二雄のみならずいろいろな要素も取り入れておられますね。そういうところも藤子・F・不二雄的ともいえます。
で、ありながらオリジナルです。藤子・F・不二雄を、ハードSFを、下敷きにしながらも、道満晴明のマンガとしかいえないものになってます。

つまり、すごくすごく藤子・F・不二雄LOVE!なマンガです。
そして、道満晴明はやっぱり闇雲に買うべし読むべし 。

ビバリウムで朝食を 1 (チャンピオンREDコミックス) - 道満晴明
ビバリウムで朝食を 1 (チャンピオンREDコミックス) - 道満晴明
ビバリウムで朝食を 2 (チャンピオンREDコミックス) - 道満晴明
ビバリウムで朝食を 2 (チャンピオンREDコミックス) - 道満晴明
ビバリウムで朝食を 3 (チャンピオンREDコミックス) - 道満晴明
ビバリウムで朝食を 3 (チャンピオンREDコミックス) - 道満晴明
ビバリウムで朝食を 4 (チャンピオンREDコミックス) - 道満晴明
ビバリウムで朝食を 4 (チャンピオンREDコミックス) - 道満晴明
posted by すけきょう sukekyo at 08:02| Comment(0) | TrackBack(0) | コミック感想 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]


この記事へのトラックバック