2025年12月14日

バルバロ!岩浪れんじ アクションコミックス

バルバロ!(1) (アクションコミックス) [ 岩浪れんじ ] - 楽天ブックス
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バルバロ! : 2【電子書籍】[ 岩浪れんじ ] - 楽天Kobo電子書籍ストア
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生涯童貞マインドで生きる呪いがかかっているので、いつまで経っても女性と性に対して、幻想と畏怖と畏敬が拭えないのですよ。

本作はヘルス「バルバロ!」で働く3人の女性を軸に描かれる群像劇です。

けったいなひとを相手に日夜「性」を売る日々のコメディマンガとなっております。
これをゲラゲラ笑えるほど、性にたいして、もっとこうなんていうか、オープンな気持を持っていたいなと思うばかりで、いろいろな気持が差し込んできます。それも含めて唯一無二な読後感になってます。

内田春菊氏が登場したあたり、男性のキモい生態言動を描写し男性のお気持ちを逆撫でする作風の女性マンガ家がドンと増えました。それはもう完全におれのお気持ち基準だし、他のひとに確認した訳ではないし、共有できるものでもないんですが、似たような、男が性にがっついてキモキモムーブをする作風においても、「逆撫で」か否かって分かれていた気がします。
まあ、もうしわけないけど内田春菊氏のいくつかの作品は逆撫でモノでした。そして、同時代とは言える岡崎京子氏にはそれをあまり感じてませんでした。その差は当時もいまもよくわかりません。単純に好き嫌い?でも、内田春菊氏のマンガはとても好きなんだから謎っちゃ謎。当時の内田氏には「そんなコト描かないでよお」って気持にはなってたなあ。

それは時代を経て洗練され世間の認識が代わり本人(おれのこと)の意識が変わることでかなり薄れてきた感覚はありますが、まあまだありますよね。本作を読んで「それ」を思い出す程度の薄さですが。
現在、マンガよりあきらかにSNSのほうが「それ」が目立つので薄味に感じられるという面もあるかと思います。
実際、マンガは「商売」だし嫌われるひとが少ないほうが理論上は儲かるってこともあるけど、お気持ちの配慮はより強くなったのかしらね。

で、本作はというとおもしろいです。おもしろいから取り上げたのですし、おもしろいから電書で持っているにも関わらずサイン入り本1巻2巻セットを手に入れましたしね。

なにがおもしろかったのかというと。

性で「商売」している女性。お金を出してる男性と、どっちも性に振り回されてるしで日常に溶け込んでいる性。その性のエロさ描写は極力排除されてるんだよね。そうするとどうなるかというと、とてつもなく間抜けなんだよな。しかも男女平等で間抜け。

昔のマンガの描写に、SEXなんてつぶれたカエルみたいなカッコするなんてみっともなくてイヤってあったけど、それではあるんだよね。
SEXには快楽が伴いますが、ふと、冷静に俯瞰で観察するととてもそれってどうなん?ってことなんすよね。それがよく描かれてます。派生して「生きるってなんなん?」までたどり着いてちょっと凹みましたが。
一行目に戻りますが童貞マインドが強いので、いまだにすごい快楽を伴うSEXにまみれると生きるの最高!って思っているのです。それはすごいSEXにまみれたことない過去だからです。
「SEXなんてたいしたことねえよ」っていってみたい人生でした。というかわからないままなんですね。たいしたことあるのかないのか。永遠の謎。だから永遠の童貞マインド。

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1話の「男の潮吹きしてみたいねん」というヨレヨレのジジイがクスリ打ってきて無理に勃たせながら注文するシーンでもう「うわわわわ!」って動悸が止まらない。
なおかつ行為の最中嬢(主人公ってことになるんかな)が「いつも思うけど 年寄のちんこは練り消し伸ばしてる気分になるな」と思いながら潮吹きチャレンジしているリアリティにさらに「うわわわわ!」となるのです。おれも死ぬまでに潮吹きチャレンジをお願いしたいのでしょうか?そういうことを考えて生きるとは死ぬとはなんだろうと考えたりします。

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ただ、これってふと俯瞰でみると笑えるし、限りなく間抜けですよね。空虚ですよね。だからこそ快楽で満たそうと思うのが生きるってことなのかなとも思います。

で、思いのはてにマンガに残るのは「おもろ!」の結晶なんですよね。

鬼のような取材で描かれてるのは読むとよくわかります。嫌いな言葉ですが我慢して使おう「解像度が高い」です。しかも、iPhoneとかスマホのカメラのような巧みなウソを混ぜた解像度の高さというか。ディティールにすごさと笑いが同居してます。

生きるってなんだろう? 潮吹きって本当にいいんだろうか? 練り消しを伸ばすのだろうか?とか各々になにかが去来すると思われますので練り消しを伸ばしたい女性にもかなりおすすめですし、「このマンガがすごい2026」でも順位(オトコ編29位)とは別に「現役のマンガ家によるこのマンガがすごい」に目立って名前が挙げられている作品です。マンガ家sマンガとはいえます。
前作(ですよね?)の「コーポ・ア・コーポ」と同テイストとはいえますがだいぶポップになった感じがします。「コーポ・ア・コーポ」 同様映画化しないかなーって。ちゃんとおっぱい付きで。

キャラ全員にサチアレとも思いますね。全員が気持ちよくいい感じになれるといいなとも。

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ということでタイトル由来のバルトークさんの「アレグロバルバロ」です。「野蛮な」って意味らしいです。この機会に聞いてみたけどすごくいい曲ですね。気に入りました。



そいで思い出しましたが、内田春菊氏、ソープにきた客が「童貞です」を連発してて嬢が「それで童貞だからどうしてほしいの?」と直球の返しを受けてタジタジになるところとか「やめてよお」ってなってたなとか余談。

もうすぐ3巻も出ますよ

バルバロ! : 1 (アクションコミックス) - 岩浪れんじ
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バルバロ! : 2 (アクションコミックス) - 岩浪れんじ
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posted by すけきょう sukekyo at 08:45| Comment(0) | TrackBack(0) | コミック感想 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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