2017年05月15日

東坡食譜 大河原 遁 (集英社 ヤングジャンプコミックス)


中国の宋の時代の詩人蘇東坡先生はトンポーロー(東坡肉)なども発明した人だってことで、彼の作り出した料理と当時の歴史などを描く、時代物グルメ。

当時、豚肉は猫のエサにすることしかできない不浄の肉だったんですって。だけど、トンポーローのおかげで変わったんだと。で、住んでいるところの生産量もズンズン上がっていったと。
なんで豚肉が不浄の肉だったのかって理由もあって、「豚便所」って、汲み取り式の便所の穴の下に豚を入れて排泄物を食べさせていたんだって。だから、余計に寄生虫とか悪い虫がいっぱいあってアウトになることが多いので豚はより不人気になっていったそう。

そういうウンチクがあちこちにあって読み応えあり。

「王様の仕立て屋」の方だそうですがわかりません。描画にはかなりクセがあります。カゲ(ハイライト)を細い線をたくさん描くことで表現したり。
そうじゃなくても割合とバストショットや風景などもなくてネームの文章量で「読ませる」ってスタイル。たまにアクションシーンもあるけどね。
話としてはおもしろかった。いろいろとウンチクを仕入れたりな。


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2017年05月14日

残機0!! ザンキゼロ 1 アリマ ハレ (小学館 ビッグコミックス)


amazonのレビューに「汚いNEWGAME」ってあってすごく的確だなあと思った。
作者がかつて所属していたゲーム業界での残酷物語です。
主人公がヘタレで腹黒女子。あと描写が普通に汚い。悪い意味で同人誌クオリティなので「汚いNEWGAME」と。
彼女にとっては死ぬほどアレな環境だったろうけど、あのヤンキー上司も別にそういうもんだったんじゃないかなと思ったりもするがまあそれは人それぞれだしな。
主人公に1番だけど基本誰にも感情移入することができないまま「あー、はいー」って淡々と読み終わりました。
ただ、発売日にはそのゲームはさんざん遊び倒してるので飽きているってのはそうだろうなあと。


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2017年05月13日

ロッシとニコロのおかしな旅 1 深巳 琳子 (小学館 ビッグコミックス)


RPGよりグググと史実にそった現実的な中世を舞台とした医者のロッシと弟子のニコロの珍道中。
ゆく先々でミステリ的なことが起こりロッシが謎を解いたり解かなかったりと。
たとえば1話は殺人事件。誰が何のために殺したのか、に、中世という世界が絡む。
2話は道中で紙切れを拾う。これは恋文なのか魔女のまじないなのかロッシとニコロが賭けをする。
などと、中世ならではの風俗や歴史的背景を踏まえてのミステリやコメディが非常に興味深い。
作者は以前昔(時代は忘れました)の中国を舞台としたわがままな夫人の注文に四苦八苦する料理人の「沈夫人」シリーズをお描きになっておりそっちも楽しく読んでました。
いわゆる「できた人」がいなくてみんな人間臭いのがまたいい。中世も現代ももっといえば中国もヨーロッパも人間はあまりアップデートされることなく同じようなことで悩んだり喜んだり怒ってりしていたんだなあと。


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2017年05月12日

BEASTARS 3 板垣巴留 (秋田書店 少年チャンピオン・コミックス)


2ヶ月連続刊行の3巻。
2巻までにいろいろ散りばめられていた話は恋バナと学園生活ってラインで進行していくことになったみたい。
1巻冒頭の殺人事件ってミステリのライン、あと2巻まであった熱血スポ根風の演劇部の話は、わりあいと薄くなり、主人公ハイイロオオカミのラゴシを中心とした動物の世界による思春期のお話にフォーカスを絞った3巻。
ラゴシはヤリマンのウサギさんに恋をしてしまった。だけど、ウサギは草食動物でハイイロオオカミは肉食動物。そういう断絶がこの世界にある。そこいらが物語のキモになっているね。
3巻白眉は主人公とウサギの食事のシーン。学校のランチルームで食事しつつ、なんとか名前を聞き出そうとする素朴で純粋な少年のような主人公。ところがウサギのほうは本能が全力で「逃げろ」と叫んでいるのを隠して笑顔を作っている。その心理描写がすばらしい。

後半、演劇部の肉食動物のオスたちは町の「裏市」にいく。この世界に秩序をもたらすために必要なところ。んまあ、いわゆる「風俗」ですね。ところが人間の風俗とはまたちがうスタンス。ここいらにかなり深く踏み込んだ「ズートピア」の奥の世界観がまたすばらしくもエグい。

と、それとは別にインターミッション的にあるニワトリの女の子(めんどりねつまり)の読み切り的な話がまた素晴らしかった。あまりにも本編と関係なくてポンと入ってた感じが強いけど、これが1番おもしろく読むことができた。鳥類特有のポーカーフェイスなところもあっていいキャラだわ全く。主人公の「いいところ」もでてるしな。

このマンガ売れるわけだわ。


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2017年05月11日

六道の悪女たち 4 中村勇志 (秋田書店少年チャンピオン・コミックス)


2ヶ月連続刊行。
1巻から3巻までの流れをちょっと変えました変則巻。
これまでは毎巻新悪女が登場してはいろいろあって1巻かけて六道の仲間になるって流れ。今回はそれがちょっとなかった。そのかわり大きな風呂敷を広げにかかっている。
感動方面はちゃんと3巻のオチが最初に用意されていたのでそこいらは手堅い。

昨今の漫画事情を考えると風呂敷を広げることにすごい危惧を感じるけど、そんなことばかりいってると話が進まないってのもあるしなあ。難しい問題。

本作に関しては今のところあまり考えなくていい問題ですけどね。非常に前向きにあらゆる材料をぶっこんできていますよ。まさかラスボスがもうドーンと登場するとはなあ(それとも先があるのか)。ここいらの「いてまえ」な方針はスゴイ。なおかつ1巻で最低1回以上声を出して笑うところがあるのもいい。ここがおれにはけっこう大事。今回は182pの校舎だけ映ってるところのモノローグに笑った。

あと4巻からの乱奈さんのデフォルメ描写がいい感じ。


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2017年05月10日

スローモーションをもう一度 3 加納 梨衣 (小学館 ビッグコミックス)


「このマンガがすごいWEB」に載っていたので気にはなっていたのだけど決定打は地元の書店の「富山出身のマンガ家フェア」に並べられていたこと。作者富山の方なんですね。へー。
ということで1巻2巻買ったのも最近ですがやっとリアルタイムで追いつきました。

80年代のアイドルとか文化が大好きな現代の高校生が主人公。同級生女子も偶然同じ趣味だった。そうやって80年代をキーワードに展開するボーイミーツガールな初々しいラブコメ。
ヒーローは素直で純朴、ヒロインはリアルむっちりのJK体型でこれはけっこう希少な描写と思う。で、エロカワイイ話と。素直に2人の先行きを応援したくなる。そこいらは非常に好感。

で、あまり進行しないで大ゴマとかで引っ張るのがまた80年代っぽいというか、3巻でちょっとぬかるみにはまったかも注意報かな。もともとがわりと出落ちの一発ネタだった感は強いので1巻2巻で甘いところを全部放出した結果、ヒロインがカワイイ、主人公が純朴だけで押すには弱い。80年代ネタも使いどころがむずかしい。全員が80年代ファンってのもね。ひとりくらい仲いいけど80年代な事柄に「なんだコレ」的なツッコミ役を用意しておけばいいような気はするんだけど。鞘当で出した恋敵もキャラが弱い。ということで、ちょっと苦しめの3巻だった。
4巻以降どうするんだろう。ここいら踏ん張りどころな気がする。


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2017年05月09日

ライカンスロープ冒険保険 1 西 義之 (集英社ヤングジャンプコミックス)


「ムヒョとロージーの魔法律相談事務所」(名前しか知りません)の方の新作です。はじめて手に取りました。

剣と魔法の中世RPG世界で働く保険屋さんの物語です。
ゲームの世界でパーティーがダンジョンで全滅したときに次に気がついたら「死んでしまうとはなさけない」で生き返ってって所持金が半分なくなっているのはなぜか? それは保険屋がパーティーの死体と装備を回収してなおかつ手数料として所持金の半額を頂いているからなのですね。
ということで奮闘しているシャチョー(メガネで元魔法使い)とブチョー(ボインの拳法達人でスライム属性)コンビです。毎話読み切り。

1話目が1番イレギュラーな回ってのはどうだろうなあと。保険詐欺の話ですよ。だから中盤くらいまで読んでから「あ、そういうことか」って思ったりするところがあったり。
キャラ配置が上手いし描写がかわいいなと。ワキやゲストキャラと思っていたのがあちこちでさりげなくしかも意味があるリンクしていくのがベテランだなあと思いました。

「ヤングジャンプ」で連載されているだけあってわかりやすいエロもなんていうか少年誌からちょっとだけステップアップしてる感じでいいですし。

保険という存在に、クエストブレイカー(彼女のマッサージが1番エロかった)とかいろいろなネタを上手く消化しているし。おもしろかったです。


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2017年05月07日

鳥葬のバベル(2) 二宮 志郎 (講談社モーニング KC)


1巻はどう転ぶかわからなかったけど、どうも超能力対戦な感じか。
鳥に飲み込まれて再生したら能力者になる。それと人類の戦いのような図式。
特徴はみんな普通のルックスってことかな。老若男女いる。いろいろなタイプの能力者がいるのが新味かね。どうしたって若い美男美女になるじゃん?
そのおかげで誰が味方で敵かわかりづらい。あと描き分けで微妙なのが3人くらいいて紛らわしい。
普通の人だと思ってた主人公がみょうに強かったりワケアリだったりもしているよな。

あまり先を知りたいと思わないなあと。3巻までつきあうか。


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2017年05月06日

狭い世界のアイデンティティー(1) 押切 蓮介 (講談社モーニング KC)


暴力でのし上がっていくまんが道。兄が出版社から墜落死する。復讐のために妹が出版社にマンガを持ち込んでいくわけですね。
押切先生の得意でありメインである「負」の要素をぶちこんだ創作ですね。
なぜにWEBマンガを目の敵にしているのかわからないけどネタとしてけっこうぶっこんでいる。
最近は「ハイスコアガール」とかの叙情系の押切作品ばかりだったので新鮮ではあったけど、やっぱりこっち方面はおれはあまりかなあ。「でろでろ」だけでいいやって。

「岡崎に捧ぐ」の山本さほ氏をモデルにしたゲストキャラが妙に可愛かったな(帯に言及あり)。



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2017年05月05日

上野さんは不器用 2 tugeneko (白泉社 ヤングアニマルコミックス)


天才発明家の女子中学生の上野さんが毎回新発明を同じ科学部の男子の気を引くために、自分に夢中にさせるために使っては失敗する話です。

1巻の「新鮮フィー」はなくなった。そうして「クリア」な目でこのマンガを読むとエロいということがわかりました。エロいってのもまたクリアとは程遠いものですが、新鮮というフィルターを取り去ったらエロというフィルターがかかっていたことを発見したという次第です。

「エロい」といっても作品によって訴求するポイントがちがいますが、本作の場合「触感」が非常に描けていると思うのですよ。
上野さんも、もうひとりの女子部員山下さんも新キャラでいきなり全裸披露するというアクロバティックなことをした北長さんにしてもなんていうかな触感でいうと1番アピールするであろう「おチチ(本作表記)」はペタンコです。でも、たとえば、タイツや靴下やパンツの布(ごしの肌)の触感、二の腕のモチモチ感、そういう女子についてるお肉を恐ろしいくらいに描いてきて読者の脳やチンチンにビビビと反応を促すのです。

そして田中くんっすよ。ラブコメの定石といえば男性キャラが鈍いことだけど、あきらかにちがった切り口で鈍い。もしかしたら名前がつくタイプの病気じゃないのかと思うくらい。
ただ彼自身のとっても恵まれた環境にいて自覚のない感じは、でも、「なつかしい」という感情も呼び起こす。だって、現役女子高生と机となりで、話をしても無料だったんだぜ?

そして2巻のMVPは山下さんのエピソードでした。amazonのレビューでとてつもない人がいましたがやや気持ちがわかります。

エロかったエロかった。こりゃあ深夜でもアニメ化ムリかね。でも、声優さんの声付きで「おチチさわったー」とか「どグソが」とか聞いてみたい。ドラマCDとかあったら買うかもしれないけど、考えてみたらドラマCDってあまり聞かなくなったね(腐女子方面はまだバリバリなんでしょうけど)。


posted by すけきょう at 18:26| Comment(0) | TrackBack(0) | コミック感想 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする