2017年05月05日

上野さんは不器用 2 tugeneko (白泉社 ヤングアニマルコミックス)


天才発明家の女子中学生の上野さんが毎回新発明を同じ科学部の男子の気を引くために、自分に夢中にさせるために使っては失敗する話です。

1巻の「新鮮フィー」はなくなった。そうして「クリア」な目でこのマンガを読むとエロいということがわかりました。エロいってのもまたクリアとは程遠いものですが、新鮮というフィルターを取り去ったらエロというフィルターがかかっていたことを発見したという次第です。

「エロい」といっても作品によって訴求するポイントがちがいますが、本作の場合「触感」が非常に描けていると思うのですよ。
上野さんも、もうひとりの女子部員山下さんも新キャラでいきなり全裸披露するというアクロバティックなことをした北長さんにしてもなんていうかな触感でいうと1番アピールするであろう「おチチ(本作表記)」はペタンコです。でも、たとえば、タイツや靴下やパンツの布(ごしの肌)の触感、二の腕のモチモチ感、そういう女子についてるお肉を恐ろしいくらいに描いてきて読者の脳やチンチンにビビビと反応を促すのです。

そして田中くんっすよ。ラブコメの定石といえば男性キャラが鈍いことだけど、あきらかにちがった切り口で鈍い。もしかしたら名前がつくタイプの病気じゃないのかと思うくらい。
ただ彼自身のとっても恵まれた環境にいて自覚のない感じは、でも、「なつかしい」という感情も呼び起こす。だって、現役女子高生と机となりで、話をしても無料だったんだぜ?

そして2巻のMVPは山下さんのエピソードでした。amazonのレビューでとてつもない人がいましたがやや気持ちがわかります。

エロかったエロかった。こりゃあ深夜でもアニメ化ムリかね。でも、声優さんの声付きで「おチチさわったー」とか「どグソが」とか聞いてみたい。ドラマCDとかあったら買うかもしれないけど、考えてみたらドラマCDってあまり聞かなくなったね(腐女子方面はまだバリバリなんでしょうけど)。


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2017年05月04日

僕らはみんな河合荘 9巻 宮原 るり (少年画報社 ヤングキングコミックス)


宮原るりは憎たらしい。
「そつがない」って微妙にホメ言葉にはならないかもしれないけど、これまで読んだ限りじゃ、そつがないことにかけては最上級を進呈してもいいんじゃないかと思うよ。ソツナシストってか。
画力ストーリーキャラ全てにまったく欠点がない。ギャグセンスは個人差があるから人それぞれだけどそれすらも大掛かりなネタの一部に組み込む技術の高さはすごいよ。
そう、「そつがない」の最上級はつまり「そつがない」という批評に対しての答えも用意してあるんだよ。9巻はそれが爆発してしまった。雑誌で読んでなかったので虚をつかれるというもんじゃなかった。

河合荘に住んでいるユカイな面々を描く。最年少の高校生は1コ上の女子高生に恋をしています。でも、告白もできないし、むこうも妙に気にしたりしつつも距離があいてって、「おなじみ」の寸止めラブコメです。

後半の爆弾投入にamazonのレビュー(画像クリックでリンクしてあるので読めますよ)もすごいことになってましたが、おれは前半の「仕込み編」であったヒロインとその恋敵だった人の「友情」がとってもいい感じだったしいい流れと思った。
それすらもいつもの「イメトレ」妄想パターンのギャグのあいだに滑り込ませているし。

すべてがつながっていて、この先もすべてがつながっていく感じ。あらゆるところに散りばめられているパーツのいっこいっこが全部機能しているという恐ろしさ。

そうみると9巻だけでも前半部の麻弓さん(もっといえば8巻の麻弓さんたち)のギャグも、前記の友情の流れを差し込むところも、花火大会の「いつもの」にみえる盛り上げようも、途中のベタすぎる怪談回での「元通り」感も全部周到に周到に計算されて配置し、作動させていることがわかる。

本当の神はそういうのすらまったく感じさせないんだろうけど、神ではないので分かってしまう。そしてそれでもかなり肉薄しており、その巧さに舌を巻かざるをえないわけですよ。

あー憎たらしい。


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2017年05月03日

ムッツリ真拳 1 杉田 尚 (集英社 ジャンプコミックス)


女性が圧倒的に力をもって支配してる世界、エロパワーで女性に対抗できる男が現れた。それがムッツリ真拳の使い手だったと。で、学園を牛耳る生徒会と戦うマンガ。
理屈なしのアホエロマンガなところが素晴らしすぎるのですが1巻分おれのモチベーションが続かないという弱点がありますね。
乳首OK、かなりきわどい疑似ペッティングOKと、こういうのの基準の移り変わりが、またいろいろあっておれが思春期のころの過激なレートに戻りつつありますねえ。

[[第1話]ムッツリ真拳 - 杉田尚 | 少年ジャンプ+]

Web連載だから?

すごく、整形のシリコンおっぱいなフォルムですね。


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2017年05月02日

妻に恋する66の方法(2) 福満 しげゆき (講談社 イブニングKC)


1巻は新書風のジャケットだったけど2巻はいきなり「いつもの」感じになっている。
しかし、しみじみ良くできているマンガだなあと思うのです。

本編とはちがう、ちょっと大きめな話からはじめさせてください。

エッセイコミックを描くことで1番必要なのはなにか?
コレに関してはわりと唯一解があると思うんですよ。
「観察眼」ね。
コレのない人でこのジャンル成功している人はただのひとりもいない。
「観察眼」はけっこう広義にわたるぼんやりした言葉であるけど、それもそのはずで、どこをどうみてるかってそれぞれちがうし、それをどう描くかってのもまたちがう。
極端な例でいうと手塚治虫氏の逸話を描いた「ブラックジャック創作秘話」でおなじみの吉本浩二氏のエッセイコミックなんかは「正確」という点ですごい観察眼。
正確に映しとるのは大事だけど、それをどう切り取るかってことで、えげつないほど正確にちゃんと描くのが吉本浩二氏。

エッセイコミックなのかどうかの論議もあるとは思いますが、「ど根性ガエルの娘」。1巻1話の話が実は全然ちがう視点で描かれたというので話題になったじゃないですか。あれをみると人がみえたこと、どう描くかってのは様々ってのがわかりますよね。

そういう中、すごいのって「あ、そうだった」と気づかせる思い出させるところですよ。

で、本作ですよ。いつまでも「モテナイ」という自身の気質が痛いほどよく分かるんですよね。いろいろと思い出させる。
おれも奥さんラブでありつつも、奥さんがこっちを好きなことにずっと懐疑的だったので、実家に帰って戻ってくるとホッとするし、遊びで喧嘩みたいなことをしてたときについ押し倒したらそこにまったくもって自分好みの人妻がいることにドキリとするとかまったくもって新鮮でありながらも同時にあるあるなんですよね。
ここいらができてないエッセイコミックってアホほどある。そして誤魔化すために自分を道化としておもしろおかしくだけを強調するというクソ寒いの。
いちいち具体例を挙げてもキリはない。そしてそういうのもけっこう「あるある」として重宝されてる方が多いし、そういう方を無駄に挑発してもいいことはないしな。

これらは本作に限ったことでもない福満マンガの特色ではあるんだけど、本作には、各話終了後に「中国嫁日記」のように奥さんからのひとことがあっていい。それがまたいちいち嘘がない「らしさ」があってさ。

奥さんカワイイなあホント。愛が溢れまくり。


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2017年05月01日

CITY(2) あらゐ けいいち (講談社 モーニング KC)


1巻で保留にしてましたけど、2巻はよくできていると思った。
1巻はモロモロ「動かす」ための仕込みに手間がかかっていたのではないかと推測。
あとおれ内の結論として主人公の南雲さんがイマイチなんだよね。2巻はわりと出番が少なかった。それが良かったんじゃないかな。
いろいろな仕掛けが連動しはじめた感じがあってそれも良かったな。南雲さんの出前勝負で2人の人生が変わってたりとかな。そのうちの1人は「日常」に出演されていた方の未来の姿だったり。

あと1巻では出演しなかった学生さんがいきなり「日常」のお蔵入りみたいなネタをぶっこんできたりと、シバリなしがシバリなのかと思うくらいの自由さがまた風通し良かったし。

しかししみじみ絵が上手い人で手間ヒマかかったもの毎回描いてるよなあと思う。そしてその1本の線にいたるまで「かわいい」が行き届いているのがいいね。

波長が合う「日常」の巻を読んでいるようだった。楽しむことができました。

あと登場するカメラ、中身はLOMOとかでいいから出してほしいわ。


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2017年04月30日

BOX~箱の中に何かいる~(2) 諸星 大二郎 (講談社 モーニング KC)


箱の中に閉じ込められたわけありが脱出しようとドタバタする話。
これが最近の諸星大二郎氏のギャグっぽい明るさと、デビューからの伝統である融合系&なんだかわからない系の気持ち悪さと、妙にヴァイオレンス(西遊妖猿伝なんかでも滲み出てる部分よね)なところと相まって、唯一無二の世界を作り出しておられますね。

ただ、こういうデスゲーム系にしちゃあ牧歌的すぎねえかなあと。新しいアプローチであるけど、新しいのは誰もがやってないからというよりやったら割合と台無しになるって分かっていたからじゃないのかなと思ったり。

次で終わりそう感。


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BEASTARS 2 板垣巴留 (秋田書店 少年チャンピオン・コミックス)


1巻はずっと気になっていたのよ。でも、チャンピオンで連載だろ?って。
ところが、心酔している「六道の悪女たち」と共同フェアを開催してる。両方2ヶ月連続新刊発売。おお、すげえなおい。それほどなのかと手にとってみましたよ。

動物の世界です。人間以外の哺乳類が服を着て文明の利器を使いこなして生活している世界。その学校の演劇部が舞台です。
1巻冒頭に殺人事件。草食動物が肉食動物に殺されたと。被害者は演劇部の部員。それでの悪評を晴らすべく舞台は予定通り開催されることになるって感じの2巻。演劇部マンガなんですね。
・主人公はハイイロオオカミ。ただし非常に心優しいし弱気。演劇部でも裏方に徹しております。ただ、2巻ではトラブルで舞台に立つことになりました。

1巻の殺人事件、2巻冒頭のビッチウサギ、そこいらがわりと「置いて」はあるけど、ないがしろになってる感じがした。今の話をすすめるにはちょっとワキによけていてもらうべきなんだろうけど、ちょっとだけでいいから進行させておいたりして読者に「忘れてませんよ」アピールをした方がいいんじゃないかと思ったわ。

それはそれとして。
「ふくらはぎが涼しい」というフレーズは本当にすばらしい。この1フレーズだけであの洋画のケモノ社会の長編アニメに肉薄した感あるね。

アイディアはいいし、きちんと青春物語になっているし、ケモノ世界のルールもよくわかるし、多分に「ズートピア」(ここでいうならぼやかすなよ)っぽいんだけど、ズートピアではなあなあにされていることも踏み込んでいて興味深い。

ということなので、「ズートピア」が生涯にみた映画ベスト3で発売日にブルーレイディスクを買ったマイドーターに読ませたところ「うーん」っていってました。

BEASTARS 1 (少年チャンピオン・コミックス)
秋田書店 (2017-01-06)
売り上げランキング: 1,553

まだ2巻ですし、すぐに3巻も出るので追いかけるタイミングとしてはいいですよ。

おれは来月は「六道の悪女たち」とともに発売をお楽しみにしてる1冊とします。




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2017年04月28日

うちのクラスの女子がヤバい(3)<完> 衿沢 世衣子 (講談社 マガジンエッジKC)


完結。
思春期のみにおこる誰の役にも立たない超能力、無能力があるJKのお話。
1話ひとりでだいたい1クラス。最後のエピソードが美しかったなあ。非常によかった。
本作はこれまでの衿沢作品にはないスケールの大きさ。アクションの動きの派手さと色恋沙汰をわりあいと表に出しておるという意欲作でありつつもそれらがすべて功を奏している。これまでの衿沢世衣子世界を壊さずになおかつ新味を出すのに成功している。

特筆すべきはみぞれちゃんかな。JCで巨乳という。ロリ巨乳でっせ。体型にわかりやすい特徴をもたせ、なおかつこれまでと顔の造形がちがう感じもまた意欲的。彼女とそのエピソードはラストエピソードに関係があるんだな。教育実習の方もそうか。そうずっとそうだったけど3巻はラストエピソードへと連なる伏線が張りまくり。

うむ。何回も読み返すがやっぱり最高傑作だ。高校1年が2年になるのにこんな感動するマンガは他にない。
おれが鈴木敏夫さんだったらヒゲモジャオバケにこれで長編アニメを撮れっていうけど、ヒゲモジャはもっと若いのが好みか。じゃあ、シンゴジラの監督でもいいかな。

次回作に期待してます。


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2017年04月27日

あしたのジョーに憧れて(3)<完> 川 三番地 (講談社 KCデラックス 月刊少年マガジン)


完結か。決められていたかのようなすっきりした完結。
ちばてつや氏のアシスタント時代を描いた、川版の「まんが道」ですね。
きちんとアシスタントとしての成長度合いも描かれているのが憎いですよね。1巻ではかなり初歩的なことを描かれてました。失敗もありました。
それが3巻では応用編であり、全マンガ家にむけたメッセージ的なこともあります。それでいてすでにしてロストテクノロジーとなりつつある技術を惜しげもなく公開してるよなあ。ちょっとした門外不出なところとか。

と、そういうマンガであるから、「これでもか」って背景の超絶具合に舌を巻く。自身のマンガ家生命だけでなくちばてつや氏や他スタッフの名誉も背負ってるんだもん、気合も入りまくりだったんだろうな。描いてある技術や熱意も惜しげもなく投入している。ページ単価というか手間がかかってるんだろうなあ。「まんが道」が手塚治虫ステマだったのと同じかそれ以上だな。「まんが道」で知った手塚治虫まんがって多いもんなあ。

あと物語最重要キャラの御城さんってやっぱりオリジナルなのかね? かなりそれっぽいけど同時期にデビューした超絶絵の女性SFマンガ家っているか?


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2017年04月26日

わたしのふしだら 2巻 大見 武士 (少年画報社 ヤングキングコミックス)



シリーズ完結。うーむ。
悪魔と契約して999分だけ若さを手に入れた女教師が生徒と「同い年」になり恋愛するという話。
で、時間を伸ばしたいときはセックスをするという。
ご推測のとおりの結末になりました。前回の「ぼくらのふしだら」よりどよーんとしたラストになりました。

ここまで「やめてくれ」って思うエロシーンも珍しい。
「ホテル・ニューハンプシャー」ってジョン・アーヴィングの作品で姉弟相姦するシーンもかなり痛々しい(映画でみて原作はエロいかなと思ったら原作が痛々しかったのよ。だから印象深い)のがあったけどそれを超えたね。
やってること自体はわりと普通なのになあ。
ずっとバリエーションを描かれてるベテランの面目躍如ではありますけどやりすぎだよなあ。
サキュバスが最後までエロエロな目に遭わせて命を奪うってのや、昔のマンガ的表現で精を絞りすぎてペラペラになるってのは、普通にエロいし、なんとなればそこわりとストライクなところあるけど、本作はなかったんだよなあ。メンヘラとつきあってなんでもやってくれることに感激するのもつかの間であとは苦痛しかなくなるってのはつまりこんな感じなのかなと思ったり。そしてそれを描くことができている凄み。

作者もさすがにしんどかったようなので次は馬鹿みたいに明るいものになるかもしれないとのことで「ギャグマンガ家」としての作者が好きなおれとしては楽しみにしております。ただ、この路線売れてるそうなんですって。いわれてみれば書店でもけっこう平積みやったわ。


posted by すけきょう at 21:38| Comment(0) | TrackBack(0) | コミック感想 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする