2017年02月06日

ぱらのま 1 kashmir (白泉社 楽園コミックス)


おっぱいの大きなお姉さんが電車に乗って津々浦々を旅するマンガ。「てるみな」は架空の場所への旅でこっちは実在。現在住んでいるところ(富山)や前に住んでいたところ(江戸川周辺)を旅されていて(厳密にいうと富山は計画段階だったけど)興奮しました。

ちょっと誤解されるかもしれないけど、電車旅の「ぼんやり」したところがよく描けていて、なるほど架空の場所が出てくる「てるみな」もそうだけど、古くはつげ義春さんの「ネジ式」にしても電車で向かってぼんやりするというのはフィットしているんだなあと。旅のぼんやり感ってのはあるし、それって電車の旅が1番大きいような気はするんだ。

お姉さんはどことなく理由もないけど吾妻ひでおさんの少年誌に連載していた行き当たりばったりの旅マンガに出てきそうな「どうなってもいいや」的な軽めの厭世感があって魅力的です。吾妻マンガの場合性別がちがいますけどな。
お姉さんのお兄さんのガチ鉄は「○本の住人」のお兄さんにも似てますね。ってことはあの利発そうなメガネお嬢さんがこんなおっぱいになるのか?(なにをいってるんだ)


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2017年02月05日

フイチン再見! 9 村上 もとか (小学館 ビッグコミックス)


マンガ家上田としこさんの生涯を描いた作品。9巻ってけっこうな大河連載になってますね。次で完結だそうですが。
「フイチンさん」で戦後の少女たちを楽しませてって話ですが9巻になるとマンガも大改革の時期が訪れております。
雑誌の週刊化、新人漫画家、とくにトキワ荘の面々の台頭など。少年たちは劇画に夢中で、そんな殺伐としたマンガはいけないといっていた上田としこさんのマンガがPTAに不純異性交遊が描かれててけしからんとやり玉に上がったりと滑稽なような恐ろしいようなマッチポンプなエピソードが非常に象徴的でマンガを取り巻く環境が目まぐるしく変化している。
こうやって今しみじみと思うとおれのモノゴコロついた時期は、マンガの整地がすっかり終わっていよいよF1のようなマシンが週刊雑誌でドーンと走り出す黄金期へむけてのジャストなタイミングだったんだなあと。そしてその前の時代がこれだったわけだ。
しかも、たとえば「まんが道」のように追いかける立場でイケイケドンドンじゃなくて、後続の猛追に煽られてくるしみもがいてるのは新鮮です。水木しげるさんはどこか他人事でしたしね。

個人的には上田としこさんのマンガは「影響を受けた」とされている高野文子さんのマンガを仲介として知識として知っているだけですが、彼女に影響を受けた、水野英子氏や萩尾望都氏、名前だけですが、ちばてつや氏、石森章太郎氏など、レジェンドがリンクしてくる感じはすごくワクワクしてきます。水木しげる先生の貸本マンガとはちがった世界のマンガ家の生き様ということで非常に興味深いです。

村上もとかさんのどうなってるんだ?ってくらいの美麗な絵や安定したストーリー展開もすばらしいものです。この方すごく長いキャリアで最初から「絵がうまい」って感じだったのに近年もどんどん進化していってるよ。

正直なところ上田さんの書籍を読みたいってほどのものではないですが(小学館からフイチンさん完全版上下で5000円とかあります)、土田トシコさんの「フイチンさん」の絵も古びないエヴァーグリーンな魅力があります。




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2017年02月04日

めしばな刑事タチバナ 24 坂戸佐兵衛,旅井とり (徳間書店トクマコミックス)


完全なる安定期の24巻。マンネリすらギャグとして取り込む勢い。もともと「めしばな」が本線ですけど、最近は「めしばな」すると長くなるからまわりがそれを防止しようとする。だから、24巻のメインディッシュである袋麺のときは本編がはじまるのが3話からで1話2話は導入って贅沢な仕様になっていてそれでもなお読み応えがある。この横綱相撲。ロックオペラ的なコンセプトアルバムでいわゆるポップな曲が3曲めまでこないってやつや。
そういわれれば相変わらず扉もロックアルバムのジャケットになってますね。あれは旅井とりさんのお遊びなのかしらん。1回 ナタリーあたりそのラインでインタビューしたらどうよ?

あとは台湾まぜそばのレシピがあったのが助かったわ。ちょうどやろうかなと思ってたし。


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2017年02月03日

でぃす×こみ 2 ゆうき まさみ (小学館 ビッグコミックススペシャル)


もともと1話だけの出落ちみたいなものだそうですがまさかの2巻刊行と。
少年誌のマンガ家志望のJKが話が思い浮かばずに兄が原作のBLを少女マンガ誌の賞に応募したらそれがまさかの大賞に。で、毎回読み切りのBLを描くハメになるという。
こういうあらすじでいいんですよね? 1巻は「おまつり」の企画マンガみたいな気持ちでフンフンと読んでいたところがあって、正直一生懸命ではなかった。ところが2巻になりグググとおもしろくなる。原因はあきらかで、キャラが増えたから。ゆうきまさみマンガはキャラが増えるととたんにおもしろくなってくる。これはもう天賦の才としかいいようがない。群像劇なんて多分にすべての創作で1番難しいと思われるんだ。それが証拠にキャラがたくさん出てくるマンガでおもしろいマンガが少ないから。それなのにゆうきマンガはおもしろくなる。恐ろしい話です。
ということで2巻ではマンガ仲間と兄の友達の腐女子など登場してグググとおもしろさが増している。とくにマンガ仲間がとってもいいキャラ。ゴスロリファッションで高飛車でゴリゴリの少女漫画を描いているけどその実態は腐女子でコンビニのアルバイトで気弱で常識人という。
それでいて巻頭に展開するBLマンガやそのマンガをおもしろくするための創意工夫がそのままBLマンガ入門になっているというのがまたいいよなあ。主人公の話づくりに煮詰まって変な方向に流れていくのもマンガ家志望にはあるあるなんじゃないでしょうか。サッカー部員同士のBLで延々と試合描写するとか。


非常に楽しかったです。あと、有名女性漫画家さんが巻頭のBLマンガに着色しているというお楽しみもありますがそっちのほうはわりとどうでもいいです。



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2017年02月02日

いちまつ捕物帳 6 細野 不二彦 (小学館 ビッグコミックス)


6巻完結。惜しいマンガをなくした。これが打ち切りなのかどうかわからないけど、「終わる」と決めたから5巻6巻と密度が異常だったんだな。エピソードのつながりがビートルズの「アビーロード」のB面みたい。すなわちメドレーでノンストップでつながっているんだよね。しかも「いろいろ」あっただろうにそれを微塵とも感じさせないで見事につながってる。DJ細野ぷちょへんざ。まあ、濃すぎな気もしたけどさ。

6巻では断然「おゆう」っすね。主人公のひとり松さんの地元で子供の頃から松さんのめんどうをみていた乳母がいろいろあって(びっしりワケも書いてる)くノ一になっているという。エロありアクションあり忍者っぽいところありで主人公級に魅力的に描かれてるわ。最後の最後まで活躍。
一方、いちさんの「いい人」のポジションのお玉ちゃんが対象的におきゃんでかわいくて、細野氏が美少女マンガの元祖にして名手であるところを思い出す。んま、「ギャラリーフェイク」のサラさん的ではあるけどそこは江戸っ子だしね。だいぶちがう。
すでに次の作品の新連載が決まっておられます。夏には単行本。ワーカホリックだよなあ。


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2017年02月01日

パンクティーンエイジガールデスロックンロールヘブン 1 ハトポポコ (竹書房 バンブーコミックス)


いいところがだいぶないダメな「けいおん!」。ハトポポコ先生の新作は4コマじゃなかった。
26歳で無職で処女2人とヤリマンビッチ1人のバンド。ライブシーンを1回もちゃんと描写してないしロクに演奏シーンもない。でも、ロックマンガなのは、処女2人がしょっちゅう「**ってロック」ってロック話してるから。たとえばカップ麺をお湯入れて1分で食べたらロック。風邪をひいたらロック。ドラッグ使ったらロックで正露丸登場とか。



中川いさみ先生の「カサパパ」に登場するアパート大家がこういう感じなんですよね。飼ってるペット(なに飼ってたか忘れた)にジャニスって名付けるような。彼はアパートの前の枯れ葉を掃いて集めた後、急にロックの衝動にかられて「ロックンロール!」と叫びながら撒き散らしてまた掃いて集めるなんてことを繰り返します。
そういう感じのロックマンガですね(わかんねえか)。

これが3人とも処女だとまたちがったかわいさがありそうだけどひとり中学生にしかみえないのにバイでクソビッチがいるからまた話がめんどう。あ、でも酔っぱらってるハナコさんは好きかな。

従来のハト作品に比べてスピード感があるような気がした。4コマじゃないからかもしれないけど。


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2017年01月31日

ペリリュー ─楽園のゲルニカ─ 2 武田一義,平塚柾緒(太平洋戦争研究会(白泉社ヤングアニマルコミックス)


第二次世界大戦南方の戦いですね。ペリリュー島って今のパラオ諸島のひとつの島での攻防に焦点を合わせたマンガ。
デフォルメされたかわいい兵隊さんの殺伐としたリアルな地獄絵図。2巻では「餓え」、とくに水を得るための死闘が白眉。デフォルメされた兵隊さんに意識がむきがちかもしれないけど背景武器すべてのモノがリアルを基調としてデフォルメされてるんだよね。きちんと「世界」がそこにある。そこが凡百のマンガとはちがうし、さすが「GANTZ」の作者の元アシスタントだけのことはあるなあと。奥浩哉先生とはちがったアプローチではあるが「絵で魅せる」。


南方の戦いでいうと水木しげる氏のマンガも思い出しますが、水木先生っぽいひょうひょうとしたキャラがひとりいて味わいがあっていいです。彼は今後どのように活躍するのだろう。



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2017年01月30日

伊豆漫玉日記 桜 玉吉 (KADOKAWA ビームコミックス)


週刊文春連載の「日々我人間」から間髪入れずに古巣ビームから出る。最大のちがいはやっぱり永遠のバディO村氏がいることだね。やっぱり要所でO村氏がいなくちゃねとは思わせる仕上がり。とくに「読もうコミックビーム」の開封済みのテンガをくれる話は涙が出た(マジで)。こういう人がいるだけで桜玉吉さんはステキな人生だと思うわ。

あと文春よりもぐちゃぐちゃした内容のことを描いているのも古巣ならではだね。
内容的にはほぼ同じの漫画喫茶滞在記から伊豆の滞在記の2本立て。
ムカデがダンシング・ヒーローを踊ってるのとか漫画喫茶のプレート問題とかやっぱり文春のページじゃ描ききれないもんね。そういうのを読むことができてとっても幸せ。

あとは「人」がよく出てくるね。ムカつく人、微笑ましい人、いずれにせよよく出てくる。そしてよくみてるよな。ムカつく人も画風でそこそこに描かれてるけど、たぶん、写実的なところもあるんだろうなあ。ファミマで横柄に道を尋ねた女性とか。そして彼女は自分がマンガ化されたことを知らないんだよな。そう考えるといいよなあ。桜氏にマンガにしてもらえて。


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2017年01月29日

ハイスコアガール(7) 押切 蓮介(スクウェア・エニックス ビッグガンガンコミックススーパー)


リバーシブル表紙カバーなんだね。裏にしても使える。
7巻はもう全開で三角関係編だね。日高さんの猛攻編。ちょっと息苦しかった。大野さんとハルオすら押されてる感じで。日高さんファンには大有効なんだろうけどな。なんか急に生々しくて面食らう。
はじめて「うーん」って思った。



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2017年01月28日

おしえて! ギャル子ちゃん 4 鈴木 健也 KADOKAWA


唯一といっていいほどWEB連載の段階で読んでいるマンガ。
[おしえて! ギャル子ちゃん 無料漫画詳細 - 無料コミック ComicWalker]
ちっとも更新しなくてやきもきしていたら4巻が電撃的(おれにとってはね)に発売された。OAD付の特装版もあったけどアニメのデキはあまりよくなかったのでいいです。

4巻は「MOVIE TALK」というどこかの雑誌に連載されている映画話が読んだことなくて新鮮でおもしろかった。本編自体にも映画の話はでてくるがそれはあくまで架空のもの。だけどここは本当にある映画。映画について3人(+α)で延々と語るという。どこか(多分作者のホームページ)でそのプロトタイプを読んだ気はするんだけど。実在の映画のほうがおもしろいす。
ということでギャル子ちゃんもかっこはギャルだけど映画少女にむかってフルスロットルというオモムキ。本線である下ネタを凌駕する勢いで映画の話をしている。というか読み返すとそんなことなかった。映画の話が印象深かったんだな。


あとギャル子ちゃんが少年とカルディなところで買い物する話とかそのあとの3人でみた映画の話(これは架空)とか印象的だった。(上記リンクよりバックナンバー86話ね)

そうこうしてサザエさん空間にいるあいだにギャルって形態もだいぶ死語っぽくなってきたよね。そう考えると長いよね。

相変わらず丁寧なマンガです。商品としての完成度が高いというかステキな1冊にまとまっているというか。オールカラーで描き下ろしマンガやイラストが豊富で単価が高くとも価値はあります。




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