2017年10月07日

萌恵ちゃんは気にしない 1 喬文 (KADOKAWA MFC)


気にしない萌恵ちゃんの活躍を描いたギャグです。
萌恵って名前はあざといのを狙ったのかと思ったら「堂田萌恵」→「どうでんもええ」→「どうでもええ」ってシャレになっていたのでした。他の方も準拠。
モノゴトに動じないポーカーフェイスでマイペースな萌恵ちゃんを真ん中におきさえすればなにが起こってもええやろってことで、宇宙人は彼女をさらおうとして、それを守るために魔法少女の同級生は彼女を守り、血を吸いたくなる発作に襲われた吸血鬼の血を吸うJKは彼女を襲うなどのハチャメチャな展開。ハチャメチャって久しぶりに書いたな。
「ガキの使いやあらへんで!」に完全にチカラを抜いた松本氏を他のメンバーがいろいろと工夫して世界記録を出させようって企画がありました。それをふと思い出しました。萌恵ちゃんはあらゆることがなすがままで、まわりが進行させていく感じです。

細かくて精緻な描き込み、萌恵ちゃん以外はバリバリに動くアクション巨編。ものすごいアホらしいことをすごい技術で描いてるからこそ発生する笑いがありますね。
後半ほどナンセンスに加速していきます。萌恵ちゃんが幽体離脱する話とか、

なお、宇宙人のお姫様のムチムチな肉付きが超好みです。その肉を隠すために外界にいるときはゴスロリってのもまたいい。昨日そういう人のドキュメンタリーをみてたのでタイムリー。



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2017年10月06日

銀河の死なない子供たちへ(上) 施川 ユウキ(KADOKAWA 電撃コミックスNEXT)


これは下巻がでないとなんともいえないし、いわないほうがいいような気がするマンガだわ。
死なない兄妹と母の話。どうやってもなにしても死なない。そしてずっとどうやら人類がいなくなった世界を生きている。ごろんと横になって何年もすぎる。大地震がおきクジラに飲み込まれ、死んだクジラが海に打ち上げられ自然と腹が裂け中身が出てきたときに目をさます。そういう生活。
ある日、宇宙服を着た女性がくる。そして赤ちゃんを産んで息絶える。
兄妹はペット禁止になっていた。なぜなら彼女らのスパンじゃ一瞬で死ぬから。でも、兄妹は赤ちゃんを育てることにした。

Amazonのレビューにもあったけど、いろいろな要素を施川ユウキ風にやっているという趣。最初に兄が「火の鳥」を読んでいたりな。
だから真価は話が噛み合って進行しはじめた上巻の終わりを受けての下巻。そういうことなんで、現在はスゴイ雰囲気はするけどそれ止まりなんだよね。

下巻待ってちゃんと感想を書こう。上巻だけだと雰囲気はいいけど施川ユウキな「火の鳥」とか「ファイヤパンチ」的なスケールバカでかい話。

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カフェでカフィを ヨコイ エミ( 集英社クリエイティブコミックス)

カフェでカフィを (集英社クリエイティブコミックス)
Posted with Amakuri at 2017.10.4
ヨコイ エミ
集英社クリエイティブ

コーヒー(お茶)のある日常を描いたショートコミック。登場人物やロケーションなんかは他作品にゆるくつながってます。
お弁当のたらこを電子レンジで爆破させたのを顔に浴びてたけど1日会社で誰も気づかないのでムカついたから眉毛の端をうずまきにしてカフェに行くOLさんの話からはじまって、
それを最初に発見してドギマギしてる同じカフェにいたおじいちゃんの話がはじまって、
そのおじいちゃんが前に来たことがあるはずなのにどうみてもはじめてのカフェでキョロキョロしている男を「同士」と思って笑いかけるって感じ。

その冒頭3編のあとは、少し掲載年月にブランクがあったと思ったらパラリと絵柄も変わる。絵柄が変わるといろいろと急加速して進行する。
会社でミルでマメを挽いてコーヒーを淹れる女性と茶飲み友達になり、
自販機とコーヒーの会話。そこに茶飲み友達がそのラインを超える瞬間があって、
自販機とコーヒーが田舎に配置されて、そこから田舎の物語がはじまってって。

その田舎でのリンクからいよいよ真骨頂になっていくんですよ。ここからが本作の最大の特長。おじいちゃんおばあちゃんの出てくる話がとってもいい。ジジイ3人組で公民館借りて「マンガ部」やったりな。ジジイ3人がマンガを描くんだよ。あと、回転寿司でコーヒー飲んだりシュールストレミングを食べようとしたりな。そこからラブストーリーが薄くなっていくのよ。それがいい。最高。

そのラインとは別に個人的にぐっときたのは新婚夫婦がいっしょに家の狭い風呂に入ってコーヒー飲む話。エロかったなあ。こういう日常のあちこちで行われてるエロはいいなあ。足で金玉ぎゅってやったりなあ。憧れるねえ。

高野文子さん風のさっぱりとした絵(たぶんもっといろいろ混ざった末のこの画風ではあるんでしょうが。宇仁田ゆみさん要素とか)で、ドタバタとしてるのは本当に楽しくてなあ。読めば読むほど味わいが増す。
日常描写のあちこちの細かさがまたいいんだよな。病気の同僚の家に看病していって下痢漏らしたって半べそかいた男に「これ使え」ってナプキン渡したりとか。でもオトコは使い方がわからなくて戸惑うとか。

あ、でも、最後に謎。「卵かけご飯のコツ」の答えってどこかに書いてたかしら?


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2017年10月04日

美人女上司滝沢さん やんBARU(KADOKAWAドラゴンコミックスエイジ や 3-1-1)


おっぱいが大きくて胸元が開いた服ばかり着てるけど男にウブでちょっとドジっ子だけどそれを悟らせないようにしてる上司さんと、よくできた部下とのニヤニヤラブコメ、ややエロコメ4コマ。

本作のポイントは部長さんの存在だね。基本、上司と主人公と部長さん、ほかにゲストキャラが幾人か。この部長がでっぷり太ってハゲでセクハラの上司なんだけど、それをちゃんと描いているのがすばらしい。この手のマンガにおいては、いまや、男性キャラもいないし、下手したらおめえ描けないだろって人が多い(でもバカ売れしてたりもする)ところ、みごとにマンガ内に住まわせることに成功していると思う。これができないマンガ家ってほんっとおおおおおおに多いから。老若男女の「若」、しかも、思春期くらいのミドルティーンの「若」しか描けないマンガ家。別にそれはそれでいいんだけど、できるならいろいろ描けたほうがいいに決まってるんだし。本作はそれが大きい。きちんと部長はアクセントになってるしな。

つづいて残念なところ。各話のインターミッションに上司さんのイラストを描き下ろしされてるみたいけど、これが案外と世界観をこわしてるのがあって残念。サービスカットだけど、扇情的なものが多いんだよな。上司さん、エロボディの持ち主だけどそれをあまりヨシと思ってないのがミソだから、エロ水着着たり、アヘ顔ダブルピースさせたり、体操服でおっぱいゆらしてるみたいな、セクシーイメージDVDみたいのは、それはそれでそういう意図と飲み込めはするんだけど、できれば話の後日談とか、そういうリンクのほうがよかった(そういうのもある)。

でも、ま、ずっと書店でみかけては買おうかどうしようか迷っていたけど買って大正解。おもしろかった。上司さんの懐いてはくるけどまだ「いい人」とまりのラインに踏みとどまっているのがいいです。この先どうなるのかわかりませんが、キャラがいたずらに増えていきそう注意報はありますかね。後半登場の女性新入社員とか清水ってキャラをもうちょっと活躍させることができるような気がするな。


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少女終末旅行 5 つくみず(新潮社BUNCH COMICS)

少女終末旅行 5 (BUNCH COMICS)
Posted with Amakuri at 2017.10.3
つくみず
新潮社

5巻です。アニメ化も決定してます。
誰もいないというよりほぼ生き物がいない世界、少女2人が旅をしています。
このマンガ、しみじみとギリギリの「日常」なんだなあと。これまでもそうですが5巻でも軽くピンチのところがあります。足場が落ちそうになったりとか。
軽く描いてますが、そうなった瞬間に「日常」は終わるんですよね。誰かが死ぬとなくなる日常。そうだからこれは最後の日常なんですよね。ひとりで行うのは旅というより任務ですから。
そう考えると日常マンガでのサービスでおなじみの入浴シーンあありますが、それもまた別のものにみえてきたりもします。これは人類が行っている最後の入浴シーンなのかと。
美術館をめぐるシーンなんてのもそうですね。人類最後の絵になるかもしれないって。
今回、それをちょっと連想させる「死」の描写があります。彼女らがそうと知らずにその「死」に手を貸すシーンがあります。

「霊長類南へ」という筒井康隆氏の長編小説があります。人類が核戦争をはじめて全滅する話です。そのときに、人類最後だろうって自覚している男が、人類全体を代表して最期の言葉をいわなければならないってプレッシャーに襲われるシーンがあります(その時代ならではの最期の言葉を言います)。彼女らはそれを淡々とスローライフ的な日常の中で行っているというのがおもしろいですね。


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2017年10月02日

写真屋カフカ 2 山川 直人(小学館ビッグコミックススペシャル)


2巻目。不思議な写真屋カフカの日常を追いかけているショートコミック。
これまでの山川直人節は健在ではあるけど、本作はより日常よりの「普通」の日々が起こる。「不思議な写真屋」と書いたけど、これは本当にささやかな不思議で、写真に一瞬過去や未来がみえるというささやかさ。
本作は1巻のときもそうでしたがささやかな日常をちょっとだけ写真に切り取ったという感じで、それが非常にいい。

地上げ屋のオヤジが少年時代散々通ってたプラモデル屋のおばちゃんの店に行く。そこを自分の会社で地上げすることになるから。そこでカフカが写真を撮っていたので最後に1枚撮ってもらったら少年時代の自分が写っていた。

ラーメンチェーン店。オリジナルメニューはやるわ、汚いわ、いろいろと仕事が甘いので本部から視察員がくる。彼が主人公の話とかな。

1巻のときも思ったけど、各キャラがゆるくつながっているのとか、山川版の「三丁目の夕日」的なものを感じていいです。ゆったりと読むことのできる作品です。しかし、安定して作品を出されておりますね。


posted by すけきょう at 22:01| Comment(0) | コミック感想 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年10月01日

団地ともお 30 小田 扉(小学館ビッグコミックス)


30巻大台です。でも、例によって淡々と「いつもどおり」のともおです。同時発売にプロレスギャグなどがでてますが、元ネタがわからないので買ってません。

今回は実験がすぎる巻ではあったなあ。クワガタの葬式からはじまってインサイドヘッド的なともおのうんこ漏らしの歴史、瓦職人、髪の毛ボサボサときて、虚を突いたように大森さんのいい話をぶちこんだあと、今回最大の問題作スプレーの人たちの話。
いわゆるイマジナリーフレンドのともお版っすね。
そのあとも前後編のかりぐらりのアリエッティのともお版あり、死神との共同生活あり、盛り沢山です。えーと、アニメはもう放送してないんですよね。だいぶアニメ化にむかない内容になってきましたね。

おれが30巻で1番「おおっ」って思ったのは、深夜ラジオで名前を呼ばれたときのともおの万能感と選ばれた感の話ですね。すげえよくわかります。おれも読まれたかったなあ。

ということで相変わらず意欲的という恐ろしいマンガではあります。30巻続いて、ステレオタイプ的な展開があまりない。


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2017年09月30日

淋しいのはアンタだけじゃない 3 吉本 浩二(小学館 ビッグコミックス)


完結巻。やや打ち切りの様相。でも、すべての謎を押さえきれいに終わっていたところは見事。
終わってから逆算してみると3つの軸があったと思う。それがあらすじも兼ねていると思うので書いてみる。

まず、「難聴」とはなんぞやということ。
次に、難聴のマンガ表現。
そして、すべてのキーポイントとなる佐村河内守。

これらについて追求しつつある程度の答えを提示しているドキュメントコミックの完結巻です。そういうミステリの側面もあるのでネタバレを考慮してこのラインはそこまでにしておきますが、この3つの謎が1本に収束していく(推測も多分に含まれるけどさ)展開はホントミステリの謎解きそのままでとってもエキサイティングでした。

「補聴器」が3巻ではキーになる。耳の悪い人がつけている印象ありますよね補聴器。これ、仕組みとしては単純で小さい音を拾って大きく増幅して耳に届ける。これは難聴の人だと「耳鳴り」も増幅されていくから苦痛でしかないんだって。それでも補聴器は必要。それはなぜか?ということから大筋につながっていく。これは目からウロコではあった。

さらにすばらしいことに3巻では大笑いした。それが佐村河内守氏とのパート。本筋に関するネタバレじゃないから書いておくと、1話が雑誌に掲載されてから佐村河内守氏に呼び出されて作者が向かうと、自分が太って描かれすぎているってクレーム。そうしたら奥さんが「あのときはあれくらい太ってたからしょうがないじゃない」と。「じゃあ今は20キロ痩せたのでその絵でつかってください」って。それを神妙な顔をして撮るシーンとかもうおかしくてしょうがなかったわ。そのあとの担当編集のフォローになってないフォローとか。あと、本当にそうだったんだろうけど、長距離異動のとき、横で寝こけている編集の顔とかしみじみとおかしい。
マジメな展開が多いですが、吉本氏の作品で本人が出てくるときのギャグ展開は実に侮れないんだよな。

トータルでそうとうおもしろかったです。

話題になってまたつづきを読むことができるといいなあ(あまり売れなかったようです)


posted by すけきょう at 22:14| Comment(0) | コミック感想 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年09月29日

CITY(3) あらゐ けいいち(講談社 モーニング KC)

CITY(3) (モーニング KC)
Posted with Amakuri at 2017.9.26
あらゐ けいいち
講談社

これで安定した感じかな。3巻。
CITYに暮らす人々を描いた群像ギャグ。 ポイントは「カワイイ」の拡大再生産か。
「日常」のような女子3人組はいるけども、それ以外のほうがチカラが入っているように見受けられる。 たとえば大家族の朝の風景。たとえば各賞を進呈するジジイ。そういう女の子要素少なめのネタを意図的に入れてる。それは1巻2巻から引き続いている。まあでも相変わらず女の子が多いけどな。なぜならカワイイ成分を大量に収穫できるのは女の子だからね。

となると、ちょっと弱点もみえるなあ。そういう作風になった以上老若男女描かなきゃならないけど、老の女がちょっと苦手なご様子なあ。まあ、そこいらの発展も込みで楽しんでます。

もう、あらゐ けいいちマンガはそこにあってカワイイが摂取できるのであればそれで価格分の価値は生じますしね。ただ、作者自身「それだけじゃないんだお」って抗い続けておられる感じありますよね。そこが1番スキ。


posted by すけきょう at 22:52| Comment(0) | コミック感想 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年09月28日

だんだん街の徳馬と嫁 上巻 藤見 よいこ(小学館ビッグコミックス)


上下巻ということで試しに。
戦後間もなくの福岡の話です。戦死した兄の嫁と結婚することになった炭鉱夫の話です。
純情な弟なのでひとつ屋根の下にすまっている元兄の嫁ですが、もう一歩踏み出すことができない。でも、いろいろなエピソードがあり、「そろそろか!」ってなったときに嫁がこともあろうに兄の名を口にしてしまうわけよ。

ほのぼのとした絵で、ちょっとつり目の一見クールビューティーですがころころと表情を変える元兄嫁が可愛いね。

あと読み切りの「あたしのフェデリカ」がまた興味深い。画家のダリ、その妹、そしてダリの親友の詩人。その三角関係をば。これが史実などの「へー」もあるし、随所に「いいシーン」がある佳作。

あとがきマンガの自画像に声を出して笑いました。このセンスすげえわ。これだけでもただ者じゃないなあと。

下巻楽しみにしてます。ただまあどうなるんやろ。


posted by すけきょう at 19:50| Comment(0) | コミック感想 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする