2018年05月03日

サザンと彗星の少女 上 下 赤瀬由里子(リイド社 torch comics)

サザンと彗星の少女 上 (torch comics)
Posted with Amakuri at 2018.4.26
赤瀬由里子
リイド社






オールカラーフルアナログの上下巻のスペースオペラ大作。しかし、オールカラーはともかく「フルアナログ」が売りになるのな。宇宙で工事をやってる青年。ある日、帰りのバスに乗り遅れて宇宙に取り残されたところ、バイクに乗った少女と出会う。送ってくれるそうで。
ところが途中で戦いに巻き込まれてシッチャカメッチャカ。そうこうしつつも次の日のデートの約束を取り付ける。こうしてふたりの距離は縮まったに突然サヨナラを告げられる。それでも忘れられない青年は彼女を追って海賊船に乗り込む。

ややレトロな雰囲気が漂うオールアナログな絵。そしてあらすじでもわかるようにもはや共通言語となったジブリな内容。スターウォーズ的でもあるし、昭和のSF的でもある。「スペースオペラ」に関する作者の思いをありったけつめた感じ。

伏線を貼るためのエピソードを今から挿入しますよ的な構成の「若さ」はあるけど、オールカラーなことや制約が弱そうなことから、独自なセンスがあちこちで炸裂していてみていて気持ちが良い。

名作だと思いますし、上下巻でキレイにいつか劇場映画化されるのを待っている感じはあります。
あとここんところのリイド社すげえなあ。こういう野心溢れる作品をバンバン出してる


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2018年05月01日

まかない君 6 西川魯介(白泉社 ヤングアニマルコミックス)


作者最長寿連載も最終巻と。
美女3姉妹と同居している男子大学生が毎食炊事をするというマンガ。
料理を作る過程の前半と、みんなでワイワイ話しながら食べる後半で1セットってのが基本。
当初は後半、美女が食べる姿が艶かしくてドキドキって要素があったけど、いっそ清々しいほどなくなった。そのかわり食材にまつわるおもしろほら話を語り合うという感じ。そしてこっちのほうがおもしろいという。
ワンパターンの美学に徹しておられたなあ。作者、1巻2巻で男女の機微を描くラブなコメを得意とされてますが、本作は気持ちいいほどそういう要素は途中から放棄していたな。あ、6巻に「ほんのり百合」がありましたが。

そして終わると聞いて思うのは、2015年がピークで急激に店じまいしはじめたグルメマンガブームよの。つづいているのはそれが始まる前からあったものだけと。
本書はその黎明期(2012年から連載)から2018年までと。こうやってみるとその期間のすべてにいたわけでね。偉大な話です。

作者も「クッキングパパ」な生活からはいったん開放されるのかしらね。

反動ですげえエロイの描いてから、アニメ化即決定するような代表作を描いてスタジオジブリがアニメ化しようそうしよう。





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2018年04月30日

ゆくゆくふたり タダノなつ(フロンティアワークス リラクトコミックス Hugピクシブシリーズ)



pixivコミックじゃ!高いんじゃ!とはいえ、これは1000円以内。前に買ったのは1000円だったんじゃ!(千鳥ノブ風)

高校生女子と大学生男子のウブウブ恋愛ことはじめなマンガ。

これ、アマゾンに非常にいいフレーズがあったのでおれもいただきます。これいい意味でWEBマンガ的なゆるさと長さがあるんだよね。
WEBマンガもかつてとはちがって今はわりと雑誌掲載の二軍みたいな感じで最初からはじまるか、もとはすぐに商業が入ってきてバックアップするみたいな感じが多くなってきているけど、そうなったらそうなったで独特の連載形態もありいわゆる雑誌連載とは違ったノリが生まれてきているなあと。それが前記のようなゆるさと長さ。テンポもちがうね。

もう付き合ってる状態ではじまってウイウイしたまま最後までダラダラと(いい意味のダラダラね)いくことができるのがすごい。意外にこのふたりやることやってる感があるのに、ふたりで歩くときの手をつなぐのとか、知り合いや友達につきあってますと告白するのに抵抗があるというのがおもしろいよな。
あとは、恋人ができたらやりたいことって、男女でちがうよなあって。たとえば相合い傘とかさ。後ろから抱っこして髪の毛をわしゃーっとか。
来世にそなえて恋人ができたらやりたいことリストをどこかに記しておこうかと思いました。それにはこのマンガが参考になりますよ。


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2018年04月29日

大きい女の子は好きですか? 5 愛染 五郎(竹書房 バンブーコミックス)


長寿連載だよね。
あまり強くない大学の女子バレー部。その寮に住み込み管理人として弟が入り込む。弟はエロマンガ(あ、エロマンガなんすよ)の宿命で選手である姉以外のメンバー全員とやりまくり。姉とはつかず離れずのプラトニック。
その設定で5巻。5巻はさらにメンバー補充で8人になりました。補充メンバーもこの巻で無事やってます。姉はまだやってません。処女です。でも、いつか弟とやらなければってことでフェラの練習をお風呂場でして、コーフンして「ぬるぬる」を出して湯船を汚したバツに他メンバーを全員マット洗いするという罰ゲーム(これが5巻クライマックス)をしたりしてます。

1番巨乳で1番淫乱な人がなんでそうなったかという豪快なエピソードもエロかったな。

なんだろう、この安定感。しかも、乱れに乱れてるはずなのに妙な清潔感と弟と姉の純愛感。

4巻はいやにおとなしくなったのよ。コンビニにおくからって気を使っていたのか。だって、4巻はエロいシーンはあったけどセックスシーンってなかったよなたしか。5巻はその反動かと思うくらいガーンとエロいシーンが多くてよかったわ。

って、最近やりまくるほうのエロコメで買ってるマンガってこれだけだなあ。



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2018年04月28日

よつばと!(14) あずま きよひこ(KADOKAWA 電撃コミックス)

よつばと!(14) (電撃コミックス)
Posted with Amakuri at 2018.4.28
あずま きよひこ
KADOKAWA

今年15周年で2年5ヶ月ぶりの単行本。
そいでめちゃくちゃおもしろいんだからずるいよな。
ここんところスパンが開いているので統一感ということでいうと移ろい続ける絵柄やノリでちょっとガツガツ読み返している人には違和感がすごいかもしれないけどおれはそれほどでもないのでとっても楽しい。
1巻から12巻までが1部だと思えばいいんじゃないか。13巻と14巻はもはや外伝のノリ。あるいは、よつばと2といった趣。そうおもえば14巻は14巻で恐るべき完成度と楽しさがある。実際、12巻までが夏編で、13巻から秋編という感じはあるしね。

今回はいつもにまして「よつばが楽しい」という感じなのがポイントかね。ビーズに糸を通してネックレスを作るのに熱中したり、ゴミ袋で作ったドレスでお姫様気分になったり、ビュッフェで大フィーヴァーしたり。あらあらよかったわねえ。って親戚のおばちゃんみたいな気持ちになってみてしまう。ビーズに熱中してるよつばをみてると女の子なのねえって。

ギャグもちょっと毛色が変わったな。よつばが東京の満員電車でもまれて「これがただしいの?! ただしいことなの!?」って叫んでまわりが汗をたらって流してるシーン。
スーパーでみつけたやんだのスーパーかごにビスコを次々にいれるたびにジャケットのお子様が中空に浮かぶとか。ああ、そういや「あずまんが大王」ではときおりシュールなギャグあったなあ。大阪がフライパンをガンガン叩いてみんなを起こそうとして寝ぼけて包丁を持ってただ佇んでいるのとか。ああいうの実は好きなひとなんだよなっと思い出したり。

絵は「目」の中をがりんがりん描くようになったな。おれはいまの絵柄も全然好きよ。ふうかなどはムチムチ感が減った気はするけど。いま、よつばと!が終わったら14巻の絵柄で全部描き直すのかな?この絵柄のあずまんが大王もみてみたいような。

あーおもしろかった(ですませていいよなもはや)

あ! 14巻最大の弱点。恵那とみうらがまったく出てない! 15巻ではよろしくやで。

あと、毎巻いってるような気もするが2年5ヶ月ぶりだからいいやろ。新人はこのマンガをマネしすぎるな!いいことはあまりないぞ!あずまきよひこ氏だから成立してるところあるから。







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2018年04月27日

大蜘蛛ちゃんフラッシュ・バック(2) 植芝 理一(講談社 アフタヌーンKC)



母親と死んだ父親のみていた自分と同級生だったころの母親のフラッシュバックによって「ふたり」の母親にメロメロになる男子高校生の苦悩を描いたものです

2巻でもグイグイでいきます。どんどん作者の趣味が全開になってきてブルマお尻マンガになろうとしている。母親がマンガ家で自分でブルマをはいて鏡に写して模写したり、主人公の同級生の漫研の子もブルマ履いたり。もちろん高校生の母親も。さらっとした線なのにねちっこいおしりのカーブがすごいね。官能劇画の大家ケン月影氏と対極にありながら芯が「お尻愛」で共通しているという。

とりあえずお尻を描ければなんでもいいな2巻で、今後もそれでもなにも問題はないんだけど、3巻では新展開はあるのかしらねーっていったところ。こういう展開があってもワンパターンでもいいってのはいいよね。



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2018年04月26日

カフェでカフィを 2 ヨコイ エミ(集英社クリエイティブ 集英社クリエイティブコミックス)

カフェでカフィを 2 (集英社クリエイティブコミックス)
Posted with Amakuri at 2018.4.26
ヨコイ エミ
集英社クリエイティブ

2巻。見逃すところだったやべーやべー。

コーヒー(お茶)のある日常を10pほどのショートで。各登場人物はゆるくリンクしている。

1巻の試行錯誤はだいぶ「ラブ」なほうに寄せてきて絵柄も安定してきて(前巻は描かれていた時期が広い)、職人芸を堪能できる2巻になります。
絵ではとくにつるかめ琺瑯の社内恋愛カップル(1巻でも登場)のクライマックス3pで非常に感じ入るものがあった。この「朝」感あふれる絵のすごさ。
話は停電の夜のふたりがすぐにつづいたその後も含めて王道でよかったなあ。ああ今回、わりに全体的に王道だね。

新幹線が止まる話、JK2人でラブホに入る話など、流行りをとりいれたのかしら、の、百合風味もよいよい。

個人的には2巻さいしょの松本零士ーなオッサンに「うまくいってくれ」とは思った。

1巻の「カオスみ」はなくなりましたが楽しい2巻でしたわ。



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編プロ☆ガール 川崎昌平(ぶんか社 ぶんか社コミックス)



「重版未定」の作者による描き下ろし作品。描き下ろしというか書き下ろしというか。マンガ1本6pにつきその話の解説が6pつくという仕様。コラムを読んでいるのかマンガを読んでいるのか。
その理由は最初にあるんだよね。依頼のときの会社の注文なんだって。1話6ページのマンガを15話でそれをベースに192ページの単行本を作れと。それに応えたのが本作。まあ、それがわかってたら買わなかったね。

「重版未定」は気にはなっていたんけど正直「マジか」って絵だったので、amazonかなんかの試し読みでみては二の足を踏んでいたんだよね。内容がよくてもなあと。
本作も絵に関しての感想は変わりません。こりゃあ3週間で書くことができるわって。こういう絵を書く人はたまに意地をみせて「うわ、すげ」って絵を挿入するけど、そういうこともないです。たぶんそれは字のページに時間を取られたからだと思います。

これでマンガがおもしろいから不思議。出版社から「本を出して」って依頼されたり、「こういう本の企画あるけど」って営業したりするところですね。ブラックという定義がわからなくなるほどブラックだけど、飄々としてたり、あらゆることをなんでもないとクリアしたりと。かと思うと、入った新入社員が消えるとかも日常茶飯事と。
うーん個人的にはおもしろそうな仕事だなと思う。やりたい。就職のとき出版社に入れないから編プロに入るって思いつけばなあ。

んまあ、おもしろかった。1000円はないなあ。つまり90ページ1000円の本だからな。エロ同人か。



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2018年04月24日

US-2 救難飛行艇開発物語 1 月島 冬二(小学館 ビッグコミックススペシャル)


オビの「超理系コミック」ってのが気になって買ってみました。
日本の海難救助に使われている飛行艇の新機種開発の話。「プロジェクトX」はみたことないんだけど、そういう感じ。それに池井戸潤氏のビジネス根性もの略してビジ根風味がある。
これが超熱い! 理系というイメージとはほど遠い熱さで終始する。

次の機種をオスプレイにしようかなーって自衛隊を説得するところからはじまって、ありとあらゆる工夫を駆使して開発を勝ち取るくらいまでが1巻のあらすじだけど、これがあちこちでまさに血の出るような努力をされているんだなと。そしてみんな一丸となって邁進する。
こういう仕事熱心マンガは流行らないんだし、おれもちょっと前までは唾棄すべき対象だった気はするけど、なんだろうなあ、年齢なのかなんなのか。昭和的といわれようが「一生懸命は尊い」ってのをふっと思ってあっさり涙してしまうんだよね。

オチは表紙にあるんだけどさ。見事後継機を作ってすげえ!ってことになってるから。だけどそんなことは関係ないんだよな。
ということで2巻たのしみ(来年の冬みたいけど)。2巻からいよいよ本格的に作ることになるから。

あと、完結編作れ作れいわれてるのについゴジラの映画を撮ったり、引退する引退するいいながら新作を作ってる監督に送りつけるといいぞ。彼らはどちらもわりとツボなんじゃないかな。

あー、そこで具体的なのが出たので書いておくと、シンゴジラの机上であーだこーだいってるシーンがスリリングだった人はけっこういいよ。個人的には飛行機系も熱血サラリーマン系も自衛隊系ミリタリー系も興味も知識もうすうすだけどおもしろかったよ。

あとコラムも超充実。だからマニアもそうとういいんじゃないか。飛行艇マニアって「宮さん」以外にいるのかわからんけど。なあでも「紅の豚」って飛行艇だったよね。




posted by すけきょう at 21:59| Comment(0) | コミック感想 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年04月23日

かぐや様は告らせたい 9 ~天才たちの恋愛頭脳戦~ 赤坂 アカ(集英社 ヤングジャンプコミックス)


ピークきました。マジ卍。最THE高。
1巻ほぼまるごと体育祭で、準備段階からはじまり、あらゆるネタをぶっ込んでいて、9巻の表紙にもなっている石上という会計の過去編をメインに据えて1冊で驚くくらい完璧にまとまっている。
体育祭という流れで、普通に本編が展開されるパターン。とくにシリーズ連載している主人公の生徒会長が実は苦手なものがあって藤原書紀が特訓する編もこれまでで最高傑作だったりするしなあ。

各キャラのお約束もあり(新キャラのミコさんがやや弱かったけどまあしょうがない)、「置きに行く」というのでもないけど、ここでこのキャラが決めるってのがもうこれ以上無いタイミングで発動したりして、新キャラとして本格デビューの生徒会長のダメ父親もいい仕事してるしで、スキがなさすぎる。んまあ、この仕掛のために配置しました感はあちこちであるけどそれもセーフのレベル。

そして石上ですよ。彼の遺恨が晴れることになってよかった。心の底からよかったと思う。そりゃあ石上もああなるけど生徒会長にココロ開くわけだ。

泣きも笑いも盛りだくさんでしかも、すべて体育祭で展開するという。それでいて同じような話はなし、安易な体育祭あるあるはほぼ控えているという。
何回読んでも(4回立て続けに読んでます)クライマックスに涙するわ。マジ卍。


posted by すけきょう at 18:34| Comment(0) | コミック感想 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする