2017年06月09日

ぬむもさんとんぽぬくん 粟岳高弘 駒草出版


粟岳氏の本は成年コミック時代から出れば買うってことになっている。同人誌は追いかけきれないので商業誌。この駒草出版のがどうなのかは知りませんが、買うことができる(すなわち楽天ブックスにある)のは買っています。
細かく読みこめばいろいろな設定やSF的な楽しみがあるんだけど、まあ、女子中学生がなんだか不思議なことに巻き込まれてハダカになったり水着になったりするってのを眺めてニヤニヤしているってスタンスです。
未来なのに昭和、最先端なのに田舎、少女が水着で戯れてるだけなのに宇宙の危機を救っているなどの、ノリは共通していると思います。
ただ近作はより日常よりというか。前はちょっとエロい目とか危険な場面もあった記憶があるので。成年コミックマーク付いている作品もあるしね。

そして本作を読んでいると、芳文社系のなにも起こらない日常系の4コママンガというのはいわゆるオタク系読者との親和性が高いのだなとシミジミ。
遠目には双方とも女子中学生が泳いだり空を飛んだりしてキャッキャやってるように見えるからね。粟岳マンガの場合、けっこう重大なミッションだったりもするけど。
だから芳文社の「ああいうの」がそれほど拒絶反応無く受け入れられたのではないかなと思ったり。
テンポや空気が同質なんだよね。

本作はJCらも相変わらずカワイイですが、ぬむもさんとんぽぬくんもカワイイですね。んまあ、吾妻ひでおイズムのある面の正統後継者だよなあと。たぶんそこがおれがずっと買い続けている最大の理由じゃないかと。


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2017年06月08日

谷川史子 告白物語おおむね全部 30th anniversary 谷川 史子 (集英社マーガレットコミックス)


少女漫画の巻末のおまけエッセイ30年分です。それだけですばらしい文化遺産だよな。
またそれが谷川史子さんですからね。国宝ですよ。
1986年から2016年。元号も世紀も飛び越えてますしファミコンからSWITCHまでですよ。凄まじい年月です。
そんな中だと、巻末マンガの芸風も画風も変わってない方ですよね。そしてそれだからこそ変化がおもしろかったりもします。

こう読んでいると、谷川さんは誰かのちょっとした「金言」を聴き逃してないのがすばらしいね。エッセイコミック内でも医者に笑われるレベルで耳がいいなんてエピソードありましたしね。
それが本作のみならず諸作品でも名作を生み出している秘密なのかと思ったりしました。

だいたいが単行本時の修正や、この手のおまけページってのは原稿料は作者に発生しないんですよね。作者の気持ちだけで。だから、雑誌発表時が完全版と思ってる作者はまったく直しをしないし、表紙くらいしか描き下ろさない。実名を挙げると須賀原洋行氏とかな。それはそれで作者のこだわりだ。
つまり、この「おまけ」には愛が詰まっているわけだ。作者の単行本買ってくれてありがとう、単行本出してくれてありがとう、って「幸せ」の思いが詰まっている。
それの30年分ですもの。そりゃあ幸せのカタマリですよ。読んでいくうちに幸せにあてられてニマニマしてしまいます。
個人的には本書内の区分でいうところの2003年から2016年まで「part3」からのファンでにわかもいいところでいろいろな事実が判明してエッセイコミック1冊分まるごと楽しむことができたのでたいそうオトクでした。

かように発見が多くて、まさか谷川さんが「千夏のシュート」の作者と結婚なさっておられるとは夢にも思いませんでしたよ。えーと、もっとわかりやすくいうと「あまちゃん」のツイッターで有名な方。

ということで、結論、読むと幸せになりますよと。


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2017年06月07日

正しいスカートの使い方 位置原光Z 白泉社


前作「お尻触りたがる人なんなの」がすばらしかったのでおれとしては待望の1冊だったけどやったぜ前作超え。
JKさんたちのオムニバス読み切りショートギャグ。
すばらしかったところはエロのさじ加減。絶妙ってもんじゃない。このむずがゆいラインが本当に本当に良いね。

たとえば先輩男が卒業する。だから後輩女が「第2ボタンをください」と。すると先輩がボタンをあげるからそのかわりパンツをくれと。え?なんでパンツ? あげてばかりじゃ勿体無いからと。さすがにパンツはイヤだと。じゃあメガネをくれと。メガネっ娘だからメガネのほうがあなたの成分が多く含まれてるだろうと。で、こんな変態先輩だけど「そんなところが好き」みたいな。

これはかなり弱めだけどこういう感じで、「なんじゃそりゃ」的な不条理ややエロ会話でだいたい進行していく。

だからハダカも無ければそういうシーンもほぼない。サービスカット未満みたいのはあるけどさ。
それなのに「強制射精拳」って話では射精シーンがあるし、女性大勢に乳首を攻められるとかそういうシーンもあって、なんだよなんかモヤモヤするなという。

それがいいの!
この感覚唯一無二。




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2017年06月06日

監禁嬢(3) 河野 那歩也 (双葉社アクションコミックス)


膠着するかと思った3巻でしたが上手く切り抜けました。とくに巻末の衝撃がなかなか。
ただ、登場人物だれにも照準を合わせて読むことができない感は相変わらず。

ヤリチン男子教師がえらい目に合うハーレムマンガ。えらい目が生死に関わることだったりします。精子にも関わってますが。

3巻はエロが少ないと思いましたけどそもそもそういうマンガじゃないのでいいのか。
えーと、上手いと思ったけど、つきあっても次までかなー。これで終わらないと蛇足だろどう考えても。


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2017年06月05日

初恋ゾンビ 7 峰浪 りょう (小学館 少年サンデーコミックス)


林間学校編がメインの7巻っすか。
もはやどういうあらすじにするのがいいのかよくわからないけど、ラブコメっす。エッチよりっす。設定のフックも含めて現在の王道なんでしょうかね。よくわかりませんが、今やラブコメ命の小学館少年系雑誌のなかでも上位のほうの作品じゃないでしょうかね。全方面完成度は高いです。

林間学校ってことで、キャンプファイヤーで告白、お風呂でドッキリ、夜布団がひとつで息を殺すってな「ノルマ」を丁寧に、かつ、ちょっと変化球もまじえて押さえております。やっぱり上手だわここいら。

なおかつ6巻ではあまり出番のなかったもうひとりのヒロインであるパイオツバーンの幼馴染もけっこうフィーチャーしており、ここいらの帳尻合わせは匠の技ですね。

飽きさせません。


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2017年06月04日

2017年5月の「このマンガがすごい!」ランキング(3月刊行分)に投稿したもの

【もっともオススメする作品】
バイオレンスアクション 1 浅井 蓮次 (小学館 ビッグコミックススペシャル)

【2番目にオススメする作品】
ブロードウェイ・オブ・ザ・デッド 女ンビ ―童貞SOS―(6)<完> すぎむら しんいち (講談社シリウスKC)

【3番目にオススメする作品】
時計じかけの姉 (1) いけだ たかし (幻冬舎コミックス バーズコミックス)


[このマンガがすごい!WEB]のアンケート協力者として、毎月、その月のベスト3を選び、寸評を書いております。
・毎月の投票によってランキングが決定するので毎回投稿した文章がすべて掲載されるとは限りません。
・もったいないので、その月の掲載期間が終わってから、すなわち次の月のランキングが掲載されてから、ここに載せることにしました。多少の加筆修正などもさせてもらいます。

・宝島社からは許可を得ております。


追記あり
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2017年06月03日

初情事まであと1時間 1 ノッツ (KADOKAWA MFコミックス フラッパーシリーズ)


作者最高傑作じゃないか。
はじめてHするまでの1時間を描いたオムニバス。はじめてだけあって同じメンバーはでない。
基本若い男女だけど、処女童貞ばかりではない。ふたりでははじめてってのもアリだから。
高校生カップルからはじまって、2話ではダンジョンの中でパーティーで生き残った勇者と魔法使い。サークルの先輩後輩。ネットで知り合った2人などなど。

同人誌であった元ネタたる話より商業誌の本編はやや説明的であるけどその分設定が飛んでいたりしてどっちも味わいがあっていい。

甘酸っぱい。そしてエッチだ。女性がわりとイケイケなパターンが多い。それでもカワイイし。

個人的には「ネディナ姫とキリク王子の場合!」がすごくきたわ。タイトルでもおわかりのとおりちょっとファンタジーな設定ではあるけどさ。だからこそ顕著で、この1時間でふたりの馴れ初めや今日の日までのバックストーリーがふんわりと描かれ、そして気分が盛り上がって盛り上がって「今」ってのが良くてなあ。常時としての絶頂はこのあとだけど、それ以外の絶頂はこの1時間にこそある。人生で大事な1時間だよなあ。
シリアスもギャグもバラエティに富んではいるけど甘酸っぱいということでは共通している。

しみじみいいです。このまま最高傑作ラインを持続して長く続いてください。


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2017年06月02日

コーヒーカンタータ 1 からあげたろう (KADOKAWA 電撃コミックスNEXT)


「わたしのカイロス」の作者による現代を舞台としたコーヒーマンガですよ。あまりに意表をついたジャンルなので最初同一人物と思えなかった。
女の子3人がコーヒーの学校に入る話。そいでコーヒーとはなんぞやを学ぶって感じですかね。1巻通して入学するところまでだから妙にスローペース。いまどきのマンガにしちゃけっこうなスローペースやなあ。いわれてみれば「わたしのカイロス」もそうだね。
コーヒーうんちくも豊富だけど、それより各種ギミックが「作り込みすぎ」でどこまでが本当のことでどこから嘘なのか見分けがつかなかったり。本当に温泉地に世界が震撼するようなコーヒー豆が採れた?とか、コーヒー専門の学校がある?とか、そこにはおさるの電車みたいのが走ってる?とかな。それらはフィクションとしてもどこかにモデルとしてる話があったとか?とか。

ただ、そういうグルメマンガのセオリーとは別で、「マンガ」としての完成度はバリ高い。それが昨今の風潮とちょっとちがうってことなんだろうけどな。「わたしのカイロス」でも同じようなノリは感じられる。
こちらとしてはおもしろいならオールOKなので。

2巻も期待(作者のさしあたっての描きたいところまで続いてほしい)。


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デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション 6 浅野 いにお (小学館 ビッグコミックススペシャル)


あー、ひとまずこれは「アイアムアヒーロー」にならなそうだなってのが感想の9巻でした。
花沢健吾氏の「アイアムアヒーロー」の「あの終わり方」というのは各方面に影響を与えそうな気がするわな。少なくともおれが編集だったら「おまえは「あの終わり方」できるほどの実績はねえんだからな」って新人にかましそうですよ。

東京上空に大きな宇宙船が浮かんでいる「日常」の少女たちを描いたマンガ。6巻ではかなり宇宙船側の事情を宇宙船にいる乗員(すなわちエイリアン)が語り始めております。

そして5巻から「終わり」が語られるようになりました。「人類終了まであと1ヶ月」ですよ。あと1ヶ月で単行本10巻とか続くかしらね?それはなさそうだし、話がみんな終わりに向けて収束しつつあるんだよ。だから「アイアムアヒーロー」にならなそうだよなあと。

あとひとつ思ったのが、本作、ちょい未来だけど、「今の現実」から跳躍した未来を描いている。そこがなんていうかな、ちょっと古いというか。不思議なズレを感じさせる。たとえば6巻では3Dプリンターで作られた銃が登場するけど、3Dプリンターってなんか微妙に古い感覚がある。それはなんか「イイ」んだけどね。

さあどうなる。


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2017年05月31日

まどからマドカちゃん(1) 福田 泰宏 (講談社モーニング KC)


主人公の通勤路にある道沿いのアパートにまどかちゃんが住んでいる。そいで毎回、窓の奥で「なにか」やるという。
たとえば焼き鳥屋、たとえば寿司屋、コスプレじゃなくて、ちゃんと焼き鳥を焼いて、寿司を握って、主人公に振る舞う。主人公は戸惑いながらも食べたりする。

まどかちゃんは20代かな。スタイルよし。おっぱい大きい目。クチが描いてない。喋らない。煙草吸う。お姉さんタイプ。
巻末収録のプロトタイプだとわりと主人公にホの字っぽいけど本編ではよくわからなくなっている。謎の存在。

まどかちゃんかわいさが8割で持ってる感じあり。

非常に細部に渡って細かく描写してるだけにいろいろと謎がある。1番の謎は窓を力いっぱい開けるとかカワイイを全面に押し出すのに煙草吸いはイマドキではないのと、喋らないの、彼女の行動やその位置づけが意味不明なのか意味があるのかのラインが微妙すぎるところ。
かわいいを売りにしてるのにそのためのアクセントがそれに使役されてないところね。

あと、窓の奥になにがあるってネタ自体も、ギャグマンガだからウソもまるでOKのラインなのか、それともギリで用意できるノンフィクション的のラインなのか。
どっちかに振り切ったほうがおもしろい気がするんだけど。できれば後者か。前者は昭和のギャグだから。
そうなると、窓の奥に釣り堀があったり、桜の木が生えているのはどうにもキツイ。
たとえば「からかい上手の高木さん」。このマンガには「ウソ」はないです。マンガの中の彼らは現実に即した法則の中で暮らしてます。本作はマンガ的なウソの世界にいるのか、それともこちらと同じところにいるのか。別にはっきりさせる必要もないけど、あやふやすぎるのはシラケる。

そんなこんな全部、まどかちゃんがかわいいからいいかーで乗り切ろうともしてる感。

それでいいならいいんだけど、後々苦しくなるんじゃないかなあと。だって、ずっとまどかちゃんがかわいくないとダメだし。
2巻までみてみる。1巻はずっとかわいかった。


posted by すけきょう at 13:11| Comment(0) | TrackBack(0) | コミック感想 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする