2017年03月14日

ブロードウェイ・オブ・ザ・デッド 女ンビ ―童貞SOS―(6)<完> すぎむら しんいち (講談社シリウスKC)


完結。非常におもしろかった。昨今のマンガ(映画はよくわからんので)のゾンビ系のそれとはまったくちがうベクトルを猛ダッシュで突き進んでいて気が付くと誰もまわりにいないという独走状態。
ゾンビのマンガ。男はゾンビになるけど、女は女ンビになる女ンビは理性があるけど凶暴になる。で、タイトル通り中野ブロードウェイを舞台にクライマックス。

最終巻でやっとおれは繋がったんだけど、本作はすぎむらしんいち版「バイオレンスジャック」なんだなと。


関東が地震で分断されて孤島化して起こる世紀末大河物語。永井豪氏のこれまでのキャリアに登場したキャラがほぼ登場する。「ブロードウェイ・オブ・ザ・デッド」はそのすぎむらしんいち版だなと。
同じ人物とばかりでもないんですけど、女ンビ版のサムライダーが登場したり、主人公が「スター学園」の主人公(コキジ)に似てたり、たぶんほかにも「あ、あれはあの作品なのか」というオマージュがありそう。
それでいて初見でも十分堪能できる。
主人公が最初から最後までチンポ丸出しだし、すべての女性キャラはエロシーンがあるという。全編まるごとエロエログログロワールドが最高。
こんな楽しいエンターテインメントにステ振りしたゾンビマンガって他にないよなあ。最初から最後まで「ヒャハー」で終わらせた。
作者の巻末インタビューでもノリノリだったのがわかる。
作者にとって楽しいことばかり描いてあるのを楽しいことばかりだと読者は歓ぶ。理想的じゃないですか。
最高最高。


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2017年03月13日

オッドマン11 道満 晴明 (コアマガジン メガストアコミックス)


出てたの気がつかなくてさ。買うことができてラッキーったらない。すばらしい1冊でした。
オッドマンって異能者11人が出てくるマンガ。全員に勝つとメガネ美青年とつきあえるということで主人公(非オッドマン)はオッドマンに戦いを挑みます。
オッドマンはビッチ(ネコ耳)だったり露出狂(ハルク)だったり犬だったり(乳首6つ)イカだったり(語尾はゲソ)します。
そして拳を交わしたオッドマンは主人公と仲良しになります。
だから中盤を待たずしてほのぼの日常女子図鑑マンガになるわけです。亜人図鑑ですね。ただ、連載が2011年からだから相当先駆けてますよ。

マンガ家にはそれぞれに必要な「エロ度」というものがあると思うのです。とくにエロ出身の方はそうですけど、それこそやなせたかし氏でもあるとは思うのですよ。適正エロ度とでもいいましょうか。
「ヴォイニッチホテル」「ニッケルオデオン」などの「メジャー」ではちょっとだけ本当紙一重くらいですけど、エロ度が足りなかった。本作は妙にしっくりきてる。ほどよい下品度とエロ度。のびのびやっておられる感じがする。それが最高。
ビッチちゃんのけつたぶをグイと広げてアナルを確認している描画のエロさと下品さがすごく「上品」でそれがよくぞやったり道満晴明って感じなんですよね。うん、わかってもらえなくてもいいんだ。

つくづくキャラ立ちが最高。道満晴明史上最高のキュートガールズたちじゃないか。みんな甲乙つけがたいキュートさ。イカちゃんが日焼けしてるので皮をむいては醤油をかけて食べるなどの素敵シーンが随所にあります。普通のマンガだと1巻にひとつあれば上等なのに。素敵シーン含有割合ってことで考えるとコスパ最高です。それも道満晴明史上最大の最高じゃないかしら。
つまり、最高傑作ってことですか?(問いてどうする)

話はずっと続いております。次巻は2022年です。生きていられるかマジでわからないので早めていただくと助かります。



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2017年03月12日

ワールドトリガー 18 葦原 大介 (集英社 ジャンプコミックス)


おれが買っているわけではないのですが、熱心にすすめる身内がいるので読んでおります。そういう感じでわりとお気楽極楽な読者ということを前もっていっておきます。
だからモーレツにキャラが登場するのも、複雑な話や設定も、イマイチ芯をとらえているのか自信はありません。とくにキャラを出されて「この人はどういう人?」は1%くらいしか正解しないんじゃないかな。18巻に載っていた人気投票の結果発表のベスト10位内ですら「これ誰だっけ?」ってのあるもんな。

終わりのないランク戦と広がり続ける世界設定と増え続けるキャラで先は読めないけど先に向かうまでの展開はわかるということになっている。

「主人公チームが戦ってランク戦上位になり、異界への遠征戦に行く」

そして18巻もその目的に向かい膨大にある将棋の駒を少しづつ動かしている感じ。

設定の細かさ、主人公がメガネなのでほかに極力メガネを出さず、しかも、10代20代の同年代が大量に登場して、描き分けるってものすごいめんどくさいことをしていて、おれみたいに見分け力が弱い人間には難しいけど多くの人にはわかってもらっているというのもスゴイ。

でも、1番は主人公の設定だな。

主人公は典型的な巻き込まれ型で、ラノベおなじみの書き出し「おれは**。平凡な高校2年生」ってやつそのまま。そして、いろいろあったすえに戦うことになリ、いろいろ修羅場も重ねているけど、まわりの異能力者のクレイジーな強さに比べると平凡さ度合い高いまま。RPGのパーティーに混ざってる町人A状態。
ところが「主人公」なんだよな。「友情・努力・勝利」というジャンプ3大アレを体現している。とくに努力な。ワンピースみたいに次のページで2年経って傷を増やして「強くなったぞ」じゃない涙ぐましいまでの努力をきっちり描いているけど、それでも力の差が埋まらないし、ヒロアカのように宝くじ当選的な力を得る機会もない(ヒロアカ自体も当初主人公は特殊能力がない設定だったらしいけどね)。
だから、ひたすら知恵を絞り、ひたすら自分の特性とチーム戦ということを考えて行動する。歩兵は歩兵としての矜持をもって行動する。滅私奉公している主人公。いいところ美味しいところを必ずしも持っていかない。
でも主人公なんだよな。その匙加減が最高。

少年誌らしくて切った張ったの恋愛模様が少なめなのもいいよなあ。

ということですが、どうも作者の体調が思わしくないようで、身内がしきりに心配しております。養生して復活してほしいものです。じゃねえと作者はともかくおれの寿命が間に合わないぞ。あるいはヒマそうな富樫が描けばいいと思う。


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2017年03月11日

ファイアパンチ 4 藤本 タツキ (集英社 ジャンプコミックス)


なるほど。どうかしてる世界だからどうかしてる人しかいないわけだ。そしてどうかしてるから世界もどうかなっているんだ。そういうことがわかった4巻でした。
筒井康隆氏の「霊長類南へ」という核攻撃がはじまって地球が滅ぶ話。最後なったであろう人が人類を代表とする最期の言葉をいわなければって緊張するってシーンがあったけど、その言葉そのままなことが起こっている(原作読んで確認しましょう)。

紐の付いてない風船のような話に呼応するかのように作画の方も好き勝手感(手抜きではないよ念のため)がすごい。

「みんなキミを神様だと本気で信じている / ただの燃えてる露出狂だなんて少しも思ってない」

主人公にこんなこというかね?

主人公が出てきた。倒すべきボスとその目的も明かされた。全員に目的がある。でも、そのための「手段」がさっぱりわからない話ではあるね。だから相変わらず五里霧中状態。どうなるかわからない。

[【インタビュー】藤本タツキ『ファイアパンチ』 1巻ごとにジャンルが変わる!? トガタの登場は計算された「裏切り」!? その真相に迫る!!  |  このマンガがすごい!WEB]

ここによると序破急の物語構成になっており破に入った模様。この先も考えて有りそうですが、やっぱり読者としては一寸先も読めないようで非常にスリリングであります。



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2017年03月10日

星空のきみ 1 塚本 夢浩 (小学館 少年サンデーコミックス)


幼馴染だけど高校に疎遠になってしまった気になるあの子が大変なことになってそいでもって同棲することになった話。
あらすじはシンプルだけどひとすじなわでいかない奇妙なねじれ具合。だから、ラブなのかコメなのかすら判断がつきかねるという。
その最大の原因は絵。すごい熱量を感じる。命を削ってる感かぎりなし。
とくに後半登場するメンでヘラな子が出てからは勢いが加速する。話は芯をまだ食ってないけど、絵の迫力で押し切るイキオイはある1巻。2巻が気になる。


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2017年03月09日

ななかさんの印税生活入門 (1) kashmir (芳文社 まんがタイムKRコミックス)


作家になって印税生活をもくろむJCのななかさんの小説入門ギャグ4コマ。カシミール版「さるまん」ともいえますか。相原コージ&竹熊健太郎「サルでも描けるまんが教室」的に、毎話、ラノベの「お約束」をギャグにしてる。

今回の特色はななかさんをはじめ各キャラの「かわいい」を追求していることかもしれない。いや、もっと正確に書こう。これまでだってずっと追求されてるのだし。今回の特色は「かわいい」の公約数を最大とまでいわないけど、広めに追求していこうという目論見を感じられた。くだけたことばでいうと、たくさんの人に萌えてもらおうという意欲を感じられます。さらに具体的に書くと「不思議ちゃん」の不思議度合いが抑え目。これは昨今のトレンドと思う。地に足ついた不思議ちゃん。

ネタはラノベやら異世界やらRPG関連のお約束をベースとして逸脱していくいつもの感じですが、それと同量かやや多めに「かわいい」を追求されておられます。そこが新機軸。ひと皮むけた感アリアリ。
「ぱらのま」もそうでしたが、あとパイオツカイデーの追求の手をゆるみません。そりゃあまあ多くの人は幼女も好きだけどボインも好きだからね。

だから、本作はカシミールにしては甘口なんですよ。カレーにかけてますよこのおもしろいの。カレーだけにかけている。

あと、ストーリーも展開してていい。あからさまに展開している。おい、売れるんじゃないかアニメ化じゃないかと福本伸行マンガの群衆のようにザワザワと色めき立って読み終えました。

ワイルドな店構えに驚く 富山・射水のパキスタンカレー カシミール:(2杯目)しろたま さる1号の蕎麦と甘味の探求記録:So-netブログ



なお富山にはかなりアナーキーな雰囲気(国道沿いの海外向けの自動車ディーラーが乱立してる場所)にある富山のインパキ料理店の草分け的存在の老舗の店「カシミール」があります。美味しいらしいです。旅行好きのカシミール氏にもぜひ行ってほしいところ。(って文章を書いた以上責任を感じたので昨日行ってきました。「てるみな」に出てきそうな店でした。とっても美味しかったです)

異国感あり。客は日本人だけだけど。マトンのカレー辛口。美味いわー。
来たぜカシミール
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2017年03月08日

すうの空気攻略 1 福井 セイ (小学館 少年サンデーコミックス)


昨今のサンデーらしいカワイイ&クセの強い女の子が出るコメディ。
島から東京に単身転校してきたスウちゃんが母親熱筆の空気攻略法を読みながら一歩一歩空気を読んでまわりに馴染んでいこうとして失敗する的な。
空気とかいてフェイズと読んだり、各指南にトレカのようなイラストとかっこいい横文字が入ってるギャグはおれには響かないけど(そもそもトレカに興味ないし)、その空気ネタのミニマムでニッチで埋没されがちなところを丁寧に掘り起こしてあるのはすばらしい。

後半ほどネタのうまさにうなる。
英語の授業の発音。あまりにネイティブだと恥ずかしいけど、逆にあまりに日本語英語だとさらに恥ずかしいからその隙間を絶妙につくことが大事とか、友達の名前を呼び捨てにするタイミングとか。

すでにネタ出しが地獄になってそうな予感がプンプンしてるのですが1巻はとってもおもしろかったです。
絵もカワイイし、主人公と親友と両方いなたくて友達がいないだろうってのがわかりつつカワイイって描写が抜群。


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2017年03月07日

岡崎に捧ぐ 3 山本 さほ (小学館 BIG SUPERIOR COMICS SPECIAL)


もしかして大河ドラマになるのか?の3巻目。山本さんと岡崎さんの自伝エッセイコミック。小学生編から続いている。

別々の高校になって気の合うトモダチが少なくてショボショボになってる山本さん。ゲームをやりに岡崎さん家にいるときが「自分」みたいな世界。

ただ、岡崎さんにあまり会わないだけあって自分にフォーカスが合っている。そして変わり続ける自分やまわりと相対してまったく変わらない(でも美少女に描かれてる)岡崎さんというのが不思議でありおもしろくもあり。でも、こんな時期の自分を助けてくれたってことは大きいんだろうなあ。

山本さんの「子ども」に必死でしがみつこうという姿勢と、その時代ならではの「子ども」な感じがおもしろかった。授業中ゲームボーイアドバンスでマリカーやったりとか。

青春だよなあと思った。

「ケータイって車に惹かれたら道路がキラキラするんだよ」ってすごい名フレーズだと思った。シビレたわ。


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2017年03月06日

アイアムアヒーロー in NAGASAKI 花沢 健吾 (小学館 ビッグコミックススペシャル


「アイアムアヒーロー」のスピンオフ作品ですね。大阪編が既刊であり、長崎編と茨城編が同時発売という。
世界観やこの物語でのゾンビ、ZQNの設定を踏襲してなおかつその「場所」ってのを活かしつつ展開。
長崎も茨城もも学生さんが主人公で、長崎編は弓道部の美少女ギャルJKと童貞少年。軍艦島に逃げようとしたら本編のショッピングモールやビルのようなボスとの攻防戦になる。
やっぱりスピンオフでも本編でやったパターンのどれかになるのかなと思ったり。
ただこの主人公が徹底的にヘタレで逃げよう逃げようとしまくるところが新しい(でもうざい)のと、女の子がカワイイ&エロいのが売りかしらねえ。
茨城編でも書いたけどこのシリーズは続けてほしいし、もっと斬新な切り口がありそうな気はするんだよなあ。


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2017年03月05日

アイアムアヒーロー in IBARAKI 花沢 健吾 (小学館 ビッグコミックススペシャル)


「アイアムアヒーロー」のスピンオフ作品ですね。大阪編が既刊であり、長崎編と茨城編が同時発売という。
世界観やこの物語でのゾンビ、「ZQN」の設定を踏襲してなおかつその場所を活かしつつ展開。
茨城も長崎も学生さんが主人公。茨城は犬と童貞くさい少年。それでいてモトトモダチ、現在いじめっ子いじめられっ子での「小競り合い」。でもZQNなわけで命がけの小競り合い。
本編もZQNが介在した命がけの痴話喧嘩がOPでしたからね。というか最後までそうか。
世界観が共通してるので入り込みやすいし話が早いのがいい。そういったところではおれはこのシリーズ買います。本編が終わってからもまたやってみてほしい。もうちょっと原作から離れた大胆な切り口がいいな。大阪も茨城も長崎も「入口」からはじまるじゃない。あれがねえ。もう入り口すら省略してもいいんだけど、それだと1本の作品としていろいろ困るのか。
・あ、あとアンソロジーもあったな。あれはダメだった。アレに比べればマシかな。

・茨城は小ネタの積み重ねが秀逸。一般市民や金の亡者の叔父一家のZQN化のときの滑稽さは本編もかくやというくらい細かくおもしろかった。
・犬がすごくたのもしかったけど、犬はZQN化しないんだよなこの設定だと。だから良かったのか。でも、どう考えても感染してるよな。ZQNに噛み付いてたし。
・茨城あまり関係ないのも痛かったか。ときおりZQNのいる茨城名所案内みたいなのがあってそれはそれで悪趣味でよかったけどさ。納豆まみれになっても工場でウロウロしているZQNとか。


posted by すけきょう at 18:46| Comment(0) | TrackBack(0) | コミック感想 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする