2017年12月26日

スペースノンフィクション 1 沼原望(マッグガーデン BLADE COMICS)

スペースノンフィクション 1 (BLADE COMICS)
Posted with Amakuri at 2017.12.22
沼原望
マッグガーデン

なんでも小器用にこなすなんちゃって不良。ある日、ビクビクしているクラスメイトをみんなといじめようとしたら彼が映画マニアだったことを知って自身も隠れ映画マニアだったので急激に近づくんだけど、クラスメイトには驚愕の秘密があった。
で、いろいろと謎の事実をはさみつつふたりで映画を撮ろうという。
これが非常に映画マンガ。自主映画のノウハウから、自主映画の発表会の様子、各種有名映画エピソードまで、映画愛映画雑学がちりばめられており、しかも、かなりな熱血マンガになっている。熱い熱い。MPO法人映画甲子園が協賛しているってことでそこいらのディティールやしっかり度合いがちがう。

描写はいろいろと雑かったり拙いって、もうしわけない、はっきり書かせてもらうけどさ。でも、それを覆ってあまりある熱がね。映画っていいねやっぱり。

↓本作3話でまんま登場する高校生の自主映画。いちおうみた。おもしろかったよ。

J034 運命人 - じもテレ -「ふるさと発」の動画コンテンツ
http://jimotv.jp/products/movie_detail.php?product_id=1901


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2017年12月25日

BEASTARS(6)板垣 巴留(秋田書店 少年チャンピオン・コミックス)


「このマンガがすごい!」で2017年度オトコ編で2位。すごいね。
ただ、おれには6巻は違和感のかたまりだったな。超展開過ぎねえか? 少年マンガっぽいといえばそうなのかもしれないけど、あんまりにも5巻であったことが「それはそれとして」すぎるというか。まあ、いろいろと大きな変化はあったけど学園ラブコメのラインになっていいのか?とは強く思うわ。
でもいいんだろうな。「おもしろけりゃいいんだよ!」がわりと充満してる。まあ、ただ、これが鼻につくくらい新鮮フィーがなくなったときにどうなるかってことだよなあ。

この力技ののちの6巻の展開はよかった。話はいよいよタイトルにもからむいわゆる「芯」を食ってくるのか? となると5巻の展開はなんだったんだろう?とかいろいろなハテナマークが浮かびはする。まあ、今後のお手並み拝見ってことになるのかしら。


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2017年12月24日

怪奇まんが道 奇想天外篇 あだち つよし(集英社 ホームコミックス)


怪奇マンガ家に話を聞くというマンガの第2弾。今回、御茶漬海苔氏はともかく、諸星大二郎氏、外薗昌也氏、近藤ようこ氏と、おれにとってはちっとも怪奇マンガ家じゃないなあってメンバーなんだけど、これがまた全員珠玉でなあ。つまりはそれぞれにとってのまんが道なわけでさ。

・父子の葛藤から、猟奇事件における規制、それとの戦いの御茶漬海苔氏。
・好きなものだけを打ち切り覚悟で週刊ジャンプに描き続けるという確信犯の諸星大二郎氏。
・長い長いキャリアで怪奇漫画を描きはじめた「いま」が1番充実しているという外薗昌也氏。
・高橋留美子氏とクラスメイトという度肝を抜かれる展開から(長いこと両方それなりにファンやらせてもらってるつもりだったけど薄いファンだから知らなかった)「描きたいものを描く」という近藤ようこ氏。

とくに諸星大二郎氏がかっこよくてたまらない。そもそも担当からして「なんかわからないけどおもしろい」ってことで連載させていたという。そらそうだよな。今読んでもこれが「週刊少年ジャンプ」に連載されていたとは思えないもん。あとまあ筒井康隆氏がまたかっこいい。「マンガだからこそ描けたSFの傑作」ってことで「生物都市」を推した経緯とかなあ。

そもそも4人ともそう少なくない数の単行本をもっていてなおかつ「長い」ファンなので、いろいろと「へーそうだったのか」ってのが多い。御茶漬海苔氏は自伝マンガがあったのでいろいろとわかっていたけどさ。

いやおもしろい。もう「怪奇」いらないからもっといろいろなマンガ家さんの「これ」が読みたい。
近藤ようこさんの入浴シーンがよかった。

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(ナイスバディ)


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2017年12月23日

古見さんは、コミュ症です。 7 オダ トモヒト(小学館 少年サンデーコミックス)


コミュ症の彼女とユカイな仲間たち7巻。丁寧に行事を追いかけていって季節は冬。クリスマスや誕生日(古見さん12月25日生まれ)や雪遊び、初詣などを追いかけている。
学校ない編なのでゲストもかなり流動的。ああでも今回は新メンバーはいなかったかな。ギャグのキレもいいし、各キャラの活かし方も素晴らしい。ちゃんとラブなコメも挿入してくるしな。問題なく楽しい7巻。とくに初詣のメンバーを集めるってギャグが超秀逸。かなりニッチなギャグなのにきっちりおもしろいし。片居くんのスマホの表面がバキバキなのがなぜかすげえハマった。

スケートの只野くんのかっこよさと、風邪でお見舞いの古見さんのかっこよさ、とそこのラブなところも秀逸。風邪の回はオチも最高。

いいマンガだよいいマンガだよ。2017年意図的にラブコメ祭りしてたけど「かぐや様は告れない」と本作がおれの中でツートップとこのさい言い切ってしまおう。

「からかい上手の高木さん」みたいにスピンオフとかみたいわー。古見さん只野くんとまちがいなく結婚してるべ?夫婦生活みたいべ(6巻の妄想でちょっとあったけどさ)。子供ができたらみたいべ。 あと各キャラそれぞれ楽しいことしてそうだべ? 読みたい読みたい(ただのミーハーやな)。


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2017年12月22日

保安官エヴァンスの嘘 2: ~DEAD OR LOVE~ 栗山 ミヅキ(小学館 少年サンデーコミックス)


1巻が「このマンガがすごい!」に載っていたのとたぶん「古見さんはコミュ症」の何巻かの巻末にオススメとして載っていたのでどらどらと遅れて1巻を買っておもしろかったのです。そいでリアルタイムで追いついて2巻です。

2巻は1巻にあったもろもろのテンプレを整理してスッキリしました。いわば1巻のノリはそのままに洗練された2巻ともいえます。

西部劇の世界が舞台です。保安官のエヴァンスは凄腕だけど、すべては「オンナにもてたい」と欲望で行動しているのに、結果、仕事は成功して狙っていたオンナは空振るというパターンが続きます。

2巻表紙で横にいるオークレイさんという賞金稼ぎはお互いに意識してる間柄ですが、おたがいに恋愛不器用なので進展がないという塩梅ですね。これがメインになりそうでならないのがまたいいです。基本はあくまでもてたいエヴァンス。モテチャンスやエロチャンスが訪れるけどうまくいかないって。
でも、2巻冒頭から最後まで長期でひっぱったオークレイさんのバースデーパーティーのネタは最高。とくにプレゼント選びの回が素晴らしい。おれはこういうモノで落とすネタがツボなのよね。

あと、エヴァンスの自分が臆病と思ってることがことごとく上手くいってるのでそこにもうちょっと自信を持ってほしいなと思ったりもしますわ。オークレイとほぼほぼ両思いだしなあ。


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2017年12月21日

ポンコツンデレな幼馴染(3) 海月 れおな(講談社 KCデラックス 月刊少年マガジン)


おーすごかったぞ3巻。何回も声を出して笑ったわ。
タイトルどおりですね。幼馴染。黙ってればナイスバディ美少女だけど中身がポンコツすぎる。この「ポンコツ」がどんどんパワーアップしてきてもはや毎回想定外です。

怒った彼女が机の上でモーレツなイキオイで消しゴムをこすってそれを投げつける。摩擦熱でほっぺたが熱いって攻撃をする。
幽霊がこわいので隣の主人公の家に上がり込む。トイレに行きたくなる。でも彼氏と離れるのはコワイ。だから、首の秘孔をついて気絶させてトイレに引きずっていって用を足す。
ほうきでちりとりにゴミを集めながら後ずさりしていって壁に当たったから逆立ちしていってひっくり返ってちりとりのゴミを主人公に撒き散らす。

こんなマンガみたことある?

完全に加速がついているな。それでいて2017年にはわりと流行っていた変わりラブコメから抜けでて完全にギャグの路線になったね。21世紀の「がきデカ」のこまわりくんといっていいくらいインパクトあるわ。



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2017年12月20日

すうの空気攻略 5 福井 セイ(小学館 サンデーうぇぶりSSC)


残念最終巻。
田舎からきたすうちゃんが母が書いた空気を読むためのマニュアルを駆使して生き馬の目を抜く大都会を生き抜く話やで。
4巻にしてメンバーが5人そろってグググとおもしろくなったら終わりで残念でしたが、この5人の団体戦もあらゆることを過不足無く描き切った気はしますね(もちろん掘ろうとしたらいくらでも掘れそうだし)。
とくに5巻はラストへの流れがベタながら美しかった。アニメ化すると1クールでキレイに名作として収まりそうなんだけどなー。

作者の次回作に期待しておりますです。


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2017年12月19日

からかい上手の高木さん(7) 山本 崇一朗(小学館 ゲッサン少年サンデーコミックススペシャル)


スピンオフが2つ連載している本家は7巻。アニメ化も決まっております。でも、本編の中では相変わらず永遠につづく中学生2人の甘酸っぱいのが繰り広げられております。
スピンオフの「からかい上手の(元)高木さん」を読むと余計にわかるけど、西片くんが高木さんにからかわれる。そのことで西片くんがテレながらも悔しがるという図式の「変わらなさ」は驚嘆すべきことではあります。
Amazonレビューに「西片くんが幼稚すぎ」ってあります。そりゃあそうだよ。ついさっきまで小学生だった中1だよ。大人のわけがあるか。でも、そういう意見が出るのもわかるくらい「その状態」で延々と続いているんですよね。それはなかなかできることじゃないですよ。
たとえば「サザエさん」。カツオが大人びてたり生意気なことをいうのはそういうキャラというよりも長年やっていて作者の代弁をしているうちにそうなっていったというのもあるような気がします。つまり、サザエさんの登場キャラは歳を取りませんが書いている作者やアニメの脚本は加齢からは逃げられないわけで。いつしか、少年のときの気持ちを忘れてしまう。だからいわゆる「サザエさん時空」が起こってもそれがずっと「歳を取らない」ってのは難しい。それなら最初から大人びたことを言わせたほうがいいんじゃないかってね。わからないですが。

ただ、本編は確実に西片くんが見事なほど少年の思考回路のままです。
宝くじに当たったらって妄想する回なんかすごかったよ。「100万当たったら欲しいゲームとほしいマンガを全部買う」って2回いったんだもん。しかもそれをいったら高木さんに勝てると思って。
この少年らしさ。そして高木さんが「好きな人と旅行に行くかな」と答えたとき(これも冷静に考えると中1女子っぽさはあるんだけどね)にそれが誰か知りたくなって、それが知りたい自分に赤面するという。

それが最大のキモなのです。本編は前も書きましたが西片くんのデレを愛でるマンガですから。

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(このドヤ顔よ)

そしていつごろからはじまったんだっけ? 単行本巻末の高木さんデレ編がまた映えるんだよね。今回の無防備な高木さんの笑顔は最高でしたよ。

かーっ!アニメはどうなんだろうねー!




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2017年12月18日

からかい上手の(元)高木さん 1 稲葉 光史(小学館 ゲッサン少年サンデーコミックス)


「からかい上手の高木さん」のスピンオフ。
中学生時代の高木さんと西片くんが大人になって結婚して子供ができて、その子供と元高木さんの西片さんが繰り広げられる家庭ドラマ。相変わらず元高木さんはからかう方。
と、WEBで最初にみかけたときはうまいところついてきたなと感心したし、これが成立するくらい「からかい上手の高木さん」はコンテンツとして完成しているのかと。

愛しい我が子をからかえるヨロコビに浸ってる高木さんが相変わらずカワイイですね。子供ってのもあるのかな。でも、全体的な空気がより「よつばと!」感あるね。ただ、それも含めて「高木さん」ワールドを掴んでるとは思うわ。

ポイントは中ごろからかな。おとなになった西片くんも登場してきたんだよね。これはなんていうかいろいろとネタバレになるなーって。作者も編集もいろいろと葛藤があったと思うけど、1巻ってことは2巻以降もいちおうあるんだし、1巻は堪えてほしかったかなーって思ったりするわ。出たら出たでおもしろいんだけどね。父娘そろってからかわれてるし。

あともうひとつ。最後に山本崇一朗氏による「からかい上手の(元)高木さん」が描き下ろされている。これがちょっと横綱相撲だったなー。感嘆したわ。とくに画力で。

あとさらに。まだひとつスピンオフがあるのな。すげえなおい。


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2017年12月17日

局地的王道食(2)<完> (ワイドKC モーニング)&謎のあの店 3 (Nemuki+コミックス) 松本英子 講談社 朝日新聞出版



謎のあの店 3 (Nemuki+コミックス)
Posted with Amakuri at 2017.12.11
松本英子
朝日新聞出版

帯にW完結フェアってあるけど、作者にはフェアじゃねえだろとちょっと思った。
ともあれ2冊同時発売はとってもうれしい。

「謎のあの店」は作者が気になっている店にいってみようというもの。
「局地的王道食」は自分の心の局地にある「これが好き」って食べ物を追い求める。

ちょっと差別的になるけど、女性によるエッセイ、エッセイコミックは、おもに「ヒト」を描く傾向にある。どこにいこうとなにをしようとなにを食べようと、同行者がどうした、店員や現地にいたヒトがこうしたってのに重きを置いて描く。顕著なのは「鉄子の旅」。いろいろあるけど最初のしか読んだことがないので、菊地直子版ね。ここはどこにいこうと鉄道マニアの横見さんのことをつぶさに描いていた。だからダメということでもないし、だからつまらないということでもない。そういう傾向にあるなということで。

それで松本氏はそういうのではないんだよね。かといって男性的に淡々と状況を説明してるというものでもない。
それはこの2シリーズによく出ていてさらにいうと「謎の店」がとくに強いけど、その店の「空気」を描こうとされている。もっとざっくりいうと「雰囲気」。コトでもモノでもヒトでもないキ。そういうところがあると思う。

謎の店3巻「42軒目あの民家カフェ」。最近流行っている民家カフェ。家を改造した喫茶店。ここでココアとコーヒーゼリーを食べてるだけの回なんだけど、あちこちにある細かいモノの描写、そしてそこにいる作者自身がそこの「キ」を感じ入って深く染み込ませている感覚。
ややもすればオカルトの領域だけど、それを描くことができる、というか説得力を持たせる描写がすごい。
謎の店3巻「44軒あの惣菜屋」。いつ行ってもシャッターが降りている店。友達のメールでやっていることを確認。たずねてみると朝の4時から午後3時までの営業。じゃあってんで始発でいってみる。その空気がまた見事。夜中のオアシス感半端なし。灯台でもいいか。
局地的王道食2巻では埼玉と東京の一部でしか作ってない「のらぼう菜」を探し求めて3回に渡って探検の旅をしている。こういうところで採れているのかという気持ちを噛みしめるようにあたりを愛でて買って家で食べる感じ。

局地的王道食2巻ではかたいスが入ったかたいプリン、クルトン、菓子パンへの偏愛も。それは作者自身のヨコの旅じゃなくて時間の旅。幼少の記憶の空気を書こうとしている。とくに秀逸だなと思ったのは肝油。肝油が美味しいから嫌で嫌でしょうがなかった保育所に通ってたというそのとき「そう思った」という「空気」を紙上に再現しようとしている。そこのところがおれが松本英子氏のマンガで1番好きなところ。

それを2冊も堪能できたので幸せです。ありがとうございます。続編期待しております。


posted by すけきょう at 19:42| Comment(0) | コミック感想 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする