さむわんへるつ 1 (ジャンプコミックス) [ ヤマノ エイ ] - 楽天ブックス
さむわんへるつ 2 (ジャンプコミックス) [ ヤマノ エイ ] - 楽天ブックス
既刊2巻まで。週刊少年ジャンプ連載のラブコメ。
なんでもできる生徒会長が唯一思い通りにならないことが深夜ラジオの大喜利で読まれること。
そしてラジオ友達の同級生女子が憧れの常連ネタ職人だった。そして私を超えるネタ職人にならないとつきあえないなんていってさー、あとはさー、イチャイチャしてるマンガ。
来週の大喜利のテーマ「国営のカラオケ店とは?」に対してカラオケ行ったことないからネタができないってふたりでカラオケにいったりするんだよ。
そいでいつもラジコで聞いてたけどラジオほしいよねって買いにいっておそろいのラジオにするんだよ。
カーッ!
で、いつもボケる女子に律儀にツッコむ主人公ってかけあい漫才な感じでほがらかに甘酸っぱく展開してるのよね。
変わった設定で、変わったキャラですけど、丁寧に丁寧に作っていて、すんなり王道にあるというのがとてもいいです。
軸が深夜ラジオってのがいいですね。おれの時代の深夜ラジオの特別感といったら。テレビ、雑誌、SNS、動画配信、友達の会話などの娯楽を「全部」濃縮させた魅力がありましたからね。それはいまも10代に刺さってるし、刺さっていてほしいと思うわなあ。
そいでヒロインの海月(くらげ)さんがとてもいいんだ。小さくて、とらえどころのない不思議ちゃんで、勉強学力容姿振る舞い目立つことはない。でも、ラジオやらお笑い仕込みの小ネタを矢継ぎ早に繰り出してくる。
その海月さんについて。
ある時期、21世紀に入ってあたりからより顕著かな。全エンタメ、とくにマンガにおいて完全無欠のキャラっていなくなった。
玉に瑕の場合もあれば瑕だらけの場合も。でも、一貫してるのは女性(とくに女性)は「それなのに」可愛く魅力的に描かれていることだ。この技術はなにがどうあろうとものすごい勢いで右肩上がりで洗練され技術も成果も向上していると思われる。
それはサザエさんのころから綿々とあるっちゃあるし続くっちゃ続くんだろうけどさ。可愛さも設定の新鮮さもずっと進化発展していると思う。
ポイントは、作画においての表面的な容姿だけじゃないってことなんだよね。
本作でいうと海月さんの眠そうな顔、トロそうな動き、ラジオのネタ以外はだいたい冴えない。海月さんの女友達にもなんかよくわからないことをいうおミソみたいな存在ではある(愛されてはいるが)。
現実だと、クラスで「実は気にかけてた」ってのが1人でもいれば奇特ってくらいの存在かもなあと。
主人公以外は海月さんのボケに適切なツッコミができてない。
それなのに主人公との会話ではボケツッコミが噛み合い、漫才になるし、そのことに海月さんはとても喜んでいる。
それがとてつもなくかわいくて魅力的に映る。こういう感じはあまり他にないなあ。ふたりが楽しく噛み合った会話をして遊んでいる「だけ」なんだよ。それがとてもいい。
ただ素晴らしい。
で、いわゆるポリコレとか多様性を想うわけよ。彼らのやってるものの多くは、これまでのキャラの人種を変えただけってのが多いのよね。
たとえば、陰キャがその容姿のまま陽キャを演じてもそれは違和感しかないんだよね。陰キャは陰キャとしてのキャラ立てがあるからこそ魅力的なんだしかわいいわけよ。本作の海月さんが、同じ集英社の「正反対の君と僕」のヒロインの鈴木さんを「そのまま」でやったら変でしょ?そういうこと。
このかなり変化球ヒロインである海月さんが登場するマンガが世界中で売れている「週刊少年ジャンプ」に連載されているってことですよ。すごいことです。作者すごいし編集もすごいしジャンプもすごいし日本すごい。
これこそが多様性だのポリコレってことじゃないかということを海月さんのかわいさから思いました。

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